(特別版) 『渡若造の台北ゴルフ旅行 その2』

2008.12.18

我々は青マーク(6915y)に近い所から打ったが、ロストボールや林への打ち込み等で大荒れとなり、私が51・46の97、Oさん112、Iさん104、Mママ112と散々な成績となった。淡水のコースは、以前は質素なハウスで鍵のかかるロッカーはなく、当然風呂もなかったが、新しいハウスに建て替えられロッカーや浴場が完備していた。しかし日本のクラブハウス程、豪華ではない。18Hスルーで回って4時間半、支払いはママが割引券を手に入れてくれたので3160元(日本円で8,700円)で済んだ。昔は高額だったが安くなり、正規料金はキャディなし・乗用カートなしで3、290元(日本円で9,050円)でした。地元ゴルファーはセルフ・カートなしでプレーしている。日本同様にセルフ主流はマナー悪く、バンカーが足跡だらけは昔とちっとも変わっていなかった。服装もシャツの外出しが多く見苦しかった。前日に引き続き好天に恵まれ、気温は25度に達した。私は粋がって半袖でプレーしたが、現地の人は長袖シャツである。沖縄も同じだが、日焼け防止なのであろう。土壌が硬いのかボールはよく転がり、グリーンは早かった。

今回4年ぶりに台北を訪れたが、種々感ずるところがあったので述べてみよう。
第一は、台湾が先進国入りに近づいている点である。初めて訪台したのは24年前だったが、交差点では数百台の自転車の群れに驚いたものだ。また街にはゴミが散乱していた。その後、行く度に自転車がバイクに替わり、車は1,000CCが1,500CCと大型化していく。車は埃にまみれていたのが、今回は綺麗に洗い落とされている。街ではゴミを見つけることが殆どなく、郊外に出ても同じだった。この街の様子で経済力だけでなく、国民のマナー向上を読み取れる。台湾も少子化で高齢化が進み、中国本土への進出で産業の空洞化が進んでいるそうである。

第二は、アメリカ発の世界同時不況は台湾にも及びあちこちで『景気が悪い』の声を聞いた。ゴルフ場は空いているし「日本から台湾までゴルフに来るなんて渡さんはお金持ちねえ」と数回言われた。帰りの飛行機の搭乗率は50%くらいだったので、台湾人の乗務員に「季節的に空いているのか」と尋ねると「景気が悪いから」との即答だった。成田の空港バス乗り場では、マレーシア・クアラルンプールからの便は搭乗率20%と聞いてまたびっくり。
宿泊したホテルは六福客機(レオフーホテル)でABCDのランクではCクラスの国際ホテルだが、部屋に歯磨き・髭剃りやドライヤーはなく、シーツ・タオル・バスタオルは連泊の場合は取替えるか否か選択制になっていた。『地球環境を守るため』と書いてあるが経費節減に他ならない。国際ホテルもここまでやるかと不況を強く認識した。

第三は、改めて台湾は親日派が多いことに嬉しくなった。往路の機中、隣席の日本人の話では「出張で台中と北京にしばしば行くが、明らかに日本人への態度が異なる」と。
日本軍の50年に亘る台湾統治が評価されたのに対し、中国本土は政府・マスコミが一体となった反日宣伝を60年以上続けている結果だろう。「日本人はおとなしくて、真面目でよく働き、お金を沢山使ってくれるから大歓迎だが、中国本土やK国はマナーが悪いだけでなく、お金を使わないから歓迎しない」と複数の人が言っていた。

第四は、友人Iさんの事業の目途が立ったと聞いた喜びである。定年前に退職し、多額の自己資金を投入して開業したレストラン事業が苦節3年、軌道に乗り光明を見出したことである。脱サラは簡単でない。異国の土地での開業だったが、彼の重大な決意に敬意を表する。Iさんの話では「当初有能と見込んだ参謀が悪かった。参謀だけでなく、パートに至るまで全員に近い人の入れ替えを行ったのが、軌道に乗ってきた原因」とのこと。『企業は人なり』『良い人材に巡り合えることが成功への道』とよく聞くがまさにその通りだ。私は現在、輪番制の管理組合の理事をしているが、人材によって機能を果たせるか果たせないかが分かれることを痛感している。私は今後事業を始めることは100%ないが、趣味の世界で良き人材に囲まれ、楽しく過ごしたいと願っている。


平成20年12月18日 渡 若造


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