鹿沼ツアーへやって参りました・・・健康であればこそ <その4>

2005.04.06

前回は加賀屋ゴルフ若手3人衆(社長、芝先案内人さん、BUNちゃん)とのプレーで、今年のワースト記録を2回も更新し、がっくりきて、体力・資金力・精神力からクラブを2週間握らなかった。私はゴルフで駄目な時は続けてプレ―せず、10日〜2週間休むことにしている。
30日と31日は栃木県の鹿沼市への遠征である。今回のメンバーは前回と逆に、私が一番若い構成である。
Aさんは77歳で広陵カントリークラブの会員、Bさんは73歳で広陵の隣りの下野カントリークラブの会員である。
お二人共、私が勤務していた頃に仕事で知り合った業界の先輩で、28年来のお付き合いのある人である。
コースが隣り合っているし、鹿沼は自宅から遠方なので泊まりで、両コースを回ろうとの企画を立てた。
同じく業界の先輩のCさん73歳を誘い、片道3時間かけて鹿沼市へやって来た。
このメンバーでゴルフプレーするのは初めてである。
このように仕事を辞めて、何の利害関係もない者が集まって楽しく遊べるのは私にとって至福の喜びである。
私の発案であるが3人共喜んで下った。退職後は会社に縛られない過ごし方に尽きる。

さて、広陵カントリーは初めての訪問であるが、予想していたよりアップ・ダウンがあるコースだった。
天候は良いし、フロントティから打って6205ヤードしかないのに、ミスの連発で90を切れなかった。
3月の栃木県の山間部はまだ冬のコースコンディションで、芝が浮いていないのでアプローチやフエアウエーウッドが難しかった。トップやダフリが何回も出た。
翌日の下野カントリーは2回目である。記録ノートを開くと2001年7月に37・39の好スコアで回っている。
今回も、今日こそと思ったがイメージに程遠い成績であった。年齢から来る衰えか、芝の状態が冬と夏の違いから来る難易度の相違か考え込んでしまった。

Aさんはお元気そのもので、今月は7回目のプレーである。年齢の割には軽く振って良いショットが出る。
77歳にして身体に異変が見つからない。誠に健康で結構である。
Bさんは2年前に前立腺がんの手術をし、前立腺を摘出された。下野ではホームコースだけあって、自分のゴルフをされ、会話も弾んでいた。
Cさんは2年前に腎臓の手術をし、前立腺がんが発見されたが摘出手術を行わずに、ホルモン注射治療を受けている。
このホルモン注射は女性ホルモンを投入し、男性ホルモンを絶つものである。従って、身体が女性化し、パワー不足になったり、髭が生えなくなったりするそうである。Cさんは注射の影響と思われたが、全く飛ばないのである。
飛ばないだけでなく、ショットのミスを連発していた。すべて副作用の影響でなく、老化から来る感覚の鈍さだろうと思うが気の毒だった。昔はシュア―なゴルフをされていたので、彼自身も落ち込んでおられた。

前立腺がんは進行が遅いので、70歳代になると手術をしない病院や医師が多いそうである。
Cさんは「こんなことなら手術をすればよかった」と悔やんでいた。一方Bさんは手術をしたのだが、手術後異変が出て再入院をしたので、「開腹・摘出手術をすべきでなかった」と逆の思いを抱いておられる。
私は、排尿が完全に出来なくなる段階まで悪化していたので、選択の余地がなく手術を受け、経過は順調なのでラッキーである。こういう次第で、今回は若手3人衆でなく、『前立腺3人衆』のゴルフであった。
病院や医師により方針や判断が異なるのは仕方ないことであり、患者として判断に苦しむが、セカンドオピニオンを聞くことや、医学書を読んで勉強し、納得いくまで質問することであろう。
いずれにせよ、こうやって2ラウンドもプレー出来る喜びを噛み締めた。

『渡若造シリーズ』では、前立腺の手術のくだりが最も関心があり多くの質問を受けたので、今回は予定外の健康にまつわる鹿沼遠征記としました。宿泊はウエルサンピア鹿沼で、夜はご馳走を食べて、2日共キャィディ付でプレーして5食付、交通費割勘負担で総額3万円強。年金生活者にとって、この格安価格はこたえられない満足感がある。
これで4ラウンド連続90台で、前回報告した意味のない今年の平均スコアは一挙に2.7悪くなってしまった。
次回はスコアを分析して、少しは科学的側面から傾向を探ってみるつもりでいる。

帰宅した翌朝から、喉の痛み、鼻水、関節痛、高熱が出て完全な風邪の症状となった。
退職後は風邪で寝込んだことはなく、思い出してみると7年ぶりに寝込んでしまった。
飛ばないとか、もう少しましなスコアとか欲を言えばキリがない、健康でゴルフが出来る体力があれば最高の幸せだと思いつつ、来週の沼津國際カントリーの予約(40パット未満なら記念品が贈られるプロ仕様の高速グリーンに挑戦)を取り消した。すべての悩みは<健康であればこそ>が大前提なのである。


− 私の名前は渡若造 20話 −

前へ 次へ