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霊峰富士に抱かれるカントリーライフ

前回は、井上誠一の珠玉のコースでのゴルフライフについて今の自分の願望をお話しさせて頂いた。

しかし、今の日本の夏は、もう温帯や亜熱帯のそれではなく、熱帯と言っても過言ではない。
一日でも長く、ハッピーで健康的なゴルフライフを楽しむには、この厳しい夏をどうやってやり過ごすかは、重要な課題である。

加賀屋ゴルフさんのHPでも、何人かのライターさんが、この酷暑における快適なゴルフライフに言及されているが、関東近郊では、概ね

①河口湖・山中湖周辺
②那須・日光周辺
③軽井沢周辺
④蓼科・諏訪湖周辺
⑤箱根・御殿場周辺
⑥伊香保・草津周辺

といったところだろうか。

小生の場合、ラウンド中に、そのコースで感じるThrill of Natureがどれだけ多いかが一番大切にしている。
その次に、価値観の近い(マナーも含めて)ゴルファーとのラウンドや交流が続く。

「器が人を育てる」というが、凛としたゴルフ場には、それなりの紳士・淑女が来場される。
小生は、ゴルフを続ける限り、そういった方々の人間力を学んでいければと思う。

最後に、その土地、土地の、気候が重要だ。
いくら涼しくても、霧が多い地域では、好きな時にラウンド出来ないことが多くストレスとなる可能性がある。

そういった価値観から「夏の終の棲家」と考えている地域は
①河口湖・山中湖周辺である。
先ず、この地域には、秀逸なゴルフ場がコンパクトにまとまっていることだ。
「富士桜」「鳴沢」「河口湖」「富士レイクサイド」「フォレスト鳴沢」「富士クラシック」そして少し離れて「富士ゴルフコース山中湖」、もう少し足を延ばすと「太平洋御殿場」「富士屋ホテル仙石ゴルフコース」や「箱根」も概ね1時間程度で行ける。

何と言っても、この地域の特筆すべきことは、「霊峰富士」を近くに見てラウンドできることである。
そして、ラウンド中も木陰に入ると風が凉を運んでくれる。夜は冷房が必要ないので、起床した時の疲れが下界のそれと全く異なる。
従って、毎日ラウンドしても、熱中症などにならないし、疲れが溜まらないのが、この地域の利点である。

「富士桜」「河口湖」「富士レイクサイド」の打球場は、正面の富士山に向かって設計されているので、ラウンド前の練習は、自然とテンションが上がる。

(写真は河口湖CCのもの)

「富士桜CC」は、毎年、男子トーナメントの「Fuji Sankei」が開催されるので有名だ。
この地域では、一番格式が高いゴルフ場と思う。
https://www.fujizakura-cc.jp/
「鳴尾ゴルフ倶楽部100年の旅路」で、倉本プロが、世界でのコースの評価基準は、
①アップダウンがあること
②歴史
③会員の価値観や民度
などを総合的に勘案しているのではないかと考えているとのコメントがあった。

オーガスタナショナルに行ったことはないのだが、TVで観戦する限り、かなりの高低差があるように思う。その高低差の感じが、「富士桜」をラウンドしていて、こんな感じなのかなって思うことがしばしばある。

ここは、「富士レイクサイド」や「敷島カントリー」と同じ会社が運営しているので、相互に平日は利用可能になっており、「富士レイクサイド」のメンバーの人たち(別荘組)は、土日は「富士レイクサイド」、平日は、「富士桜」を満喫しているとのことだ。

「富士レイクサイド」は、「富士桜」の北側この周辺で一番富士山に近いコースだ。
https://www.fujilakeside-cc.jp/
1番ホールは、富士山とクラブハウスを背に河口湖に向かって豪快にティイングショットを打っていける。
コースは全体的に勾配も結構あるので、グリーンの傾斜も強く、なかなか良いスコアに繋がらない。

「河口湖」は、「西那須野」や「ホウライ」の設計者でもあるロバート・ボン・ヘギ―の作品である。
https://kcc.tatemono-golf.com/
加賀屋さんの紹介で、4年前に入会させていただいた。
ここは、周辺のゴルフ場とは、少し趣が異なる。
テーマは、「光と影」で、森をくり抜いてコースをレイアウトした感じで、ティイングショットの飛距離と方向性の双方を求められる。
西・東・南の27Hで、西・東は2グリーン、南は、1グリーンだ。
スタッフの対応は、素晴らしく、いつ行ってもメンバー重視の姿勢は有難く思う。
特に、打球場、バンカー、アプローチ、パッテングなどの練習場は充実しており、練習だけにくるメンバーも多い。

この周辺のゴルフ場は、12月中旬~翌年の3月中旬までクローズになるが、「河口湖」の場合は、クローズ期間、「飯能」「芙蓉」「カヌチャベイ」「Kochi黒潮」や東京建物グループのゴルフ場に優待料金でラウンドできる。

「鳴沢」は、夏に女子の「大東建託レディス」が開催されている。
https://zuien.net/narusawa
最初、三菱信託銀行が母体となって、作られたが、今は、ホテルモントレーグループ(隨縁)となって運営されている。
設計は、井上誠一の流れをくむ嶋村唯史が行い、日本ツアーで活躍したブライアン・ジョーンズが監修した。
現在は、セミパブリックで運営されていて、年次会員制度「鳴沢いちい会」がある。

4つのショートホールが、各々90度方向を変えレイアウトされている。
特に8番のショートホールは、手前の池に逆さ富士が映えるシグニチャーホールとして有名である。

また、最終18番ホールはS字のレイアウトで、最後が池越えPar5で、トーナメントの決勝でドラマが待ち受ける。
基本は、完全歩きのキャディ付きのラウンドだが、薄暮は、セルフでのラウンドもできる。


「フォレスト鳴沢」は、当初太平洋銀行系列の「富士河口湖ゴルフ倶楽部」で開場したが、その後倒産、長谷川萬治商店が支援し、現在に至る。
設計は、井上誠一の弟子の大久保昌。
http://www.fngcc.com/
ここの特徴は、天候が良ければ、二人乗りカートでフェアウエイ走行ができることだ。
高齢になってもゴルフを愉しめる環境が整っている。

「富士クラッシック」は、富士山の西側に位置し、近くに「朝霧ジャンボリー」や「小田急西富士」などにも近い。河口湖ICから、小一時間かかる上、この地域は、霧の発生で有名である。
https://fuji.classic.ne.jp/
ここも、セミパブリックの運営で、年次会員制度「プラチナ会員」がある。

設計者は、「オークビレッジ」「セゴビア」や「ブリック&ウッド」などを手がけたデズモンド・ミュアヘッド。富士山麓に位置することから、葛飾北斎の浮世絵「富嶽三十六景」をモチーフにしている。
上の写真は、17番Par3で「The Great Wave」と言う名で、世界中で最も有名な北斎の版画をモチーフにしている。

「富士ゴルフコース 山中湖」は、1935年(昭和10年)に山梨県で初めて作られたゴルフ場である。
http://www.fuji-gc.com/

富士急グループが、開場当初から運営している。
設計は、天才工学博士の明石和衛。同氏は、生涯でこのコースのみを設計した。
ゴルフ歴史家の大塚和徳氏によると、
「富士GCは、穏やかな傾斜地を巧く使った自然なスロープに、見事なリズムで変化に富む18ホールが並んでいる。レイアウトも各ホールの個性も素晴らしい。設計者が科学的思考に加え、芸術鑑賞を趣味としていただけに、随所に高度な美的感覚が窺がわれる」と評価している。
ここも、セミパブリックで運営されており、年次会員制度「山中湖倶楽部」がある。
富士急の経営だけに、レストランでの料金が少し高額なのが、残念である。


GDOやGORAの評価では、これまで紹介したゴルフ場は、概ね5点満点の4.4~4.7を獲得しており、どこのコースでラウンドしても満足度は高い。

日本の酷暑は、富士河口湖か鳴沢のあたりに居を構え、上記のコースでのゴルフ三昧を夢見ている。
次回は、厳寒の時期の終の棲家③について考えてみたいと思う。

 

 

掲載日:2020年12月7日