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大学を卒業して、全国展開の会社に入社した。東京で、研修を受けた後、高松に配属命令が下りた。
屋島に新しい独身寮と家族社宅が丁度出来上がったばかりで、独身寮の初めての入寮生となった。
管理人のおじさんとおばさんと3人で朝ごはんを頂くという生活が始まった。
そのうち、借り上げマンションに住んでいた独身の先輩たちが、続々と入寮してきて、賑やかな生活が始まる。寮と社宅の間に、全天候型のテニスコートも付属していて、大学時代テニス同好会だったこともあり、テニス中心に過ごしていた。

一方支店では、ゴルフが盛んに行われており、課単位や支店のゴルフコンペが毎月のように行われていた。遂に、入社2年目の2月にコースデビューを果たすことになった。1981年のことである。

今でも覚えているが、ウッドはパーシモンで、先輩のお下がり、アイアンだけは、自分で購入した。今のように中古市場もないので、新品だった。メーカーはミズノ、商品名は、ポラリス。
このアイアンは、結構長く使ったと思う。打ちやすかったから。

同じ課の一年先輩とデビューとなったので、その前に先輩に連れられて、練習によく行った。

(讃岐カントリーは、瀬戸内海に面している高台にあり、所々で海が臨める)

デビューは、確か2月20日ごろの土曜、讃岐カントリークラブ、この日、高松は朝から寒かった。

そんな中、コースでの受付やカードホルダーでの清算、終了してからのお風呂など、初めての経験が待っていた。

午前中は、確か60くらいだったと思う。そしてお昼を食べて、午後のラウンドを進めていくと、空が一段と黒くなり、雪が降ってきた。高松の降雪は、珍しく、しかしこの日に限って、ドンドン強くなっていく。

最後のホールでは、グリーン上は、真っ白。パターすると、ボールが雪だるまとなり、途中で止まってしまう、自然の洗礼を受けた。当時、今のように、下着やウエアも機能的なものはなく、震えながら、ハウスに戻って、湯船に浸かったのを思い出す。
後半のスコアは、覚えてない。

こんなコースデビューだったので、ゴルフに対する印象は、あまり良くないものだったが、会社の付き合いでボチボチ始めていくこととなる。

仕事は、高松常駐だが、四国4県の営業推進を担当。主に愛媛県を担当した。
特に新設の新型支社が大洲に出来たので、一週間に一度、ここのサポートに宿泊出張することとなる。
大洲は、NHKの朝ドラの<おはなはん>の舞台。樫山文枝さんのフレッシュな演技が懐かしい。

大洲は、臥龍山荘と肱川あらしが有名だ。冬に肱川に沿って、山霧が海に向かって流れて行く様は、自然の凄さを感じる。

(肱川から臥龍山荘を望む)

(臥龍山荘から肱川を展望)

しかし、記憶に残っているのは、この肱川の河川敷で秋の深まりとともに開催される芋煮会(地元では芋炊きという)だ。
地元の人々との交流は、今でも鮮明に思い出す。

また、近くには、内子の街があり、蝋燭の手作りの街として、白塀の風情ある建物が連なっている。

(川霧が海へ海へと流れていく。生き物みたいだ)

(内子の街並み)

(和蝋燭工房)

この近くに、愛媛ゴルフ倶楽部内子コースがある。
1981年当時は、四国でチャンピオンコースと言えば、内子コースしかなかったと思う。
内子にいける!となった時は、心躍る気分で、ワクワクしながら就寝したものだった。

(愛媛ゴルフ倶楽部 内子コース)

また、八幡浜も近く、こちらは漁業が主産業。冬になると、虎河豚、カワハギ、うちわエビなどが堪能できる。
勿論、漁場が佐賀関と同じなので、アジやサバも美味いに決まっている。

大洲ゴルフ倶楽部や宇和島カントリー倶楽部も、客先の方々とラウンドした。両方とも、山岳コースだったと記憶している。

(大洲ゴルフ倶楽部)

(宇和島カントリー倶楽部)

特に、大洲ゴルフ倶楽部のイン16番のロングホールは、鶴の首という愛称で、呼ばれていて、両サイドOBの右ドッグレッグの難関ホール。今でも記憶に残る恐るべきホールだった。

夏休みを利用して、大洲→宇和島から高知に山越えして入った。
プロ野球(近鉄バッファローズ)のキャンプで有名な宿毛を経て、四万十町そして黒潮町に入る。

そこに、土佐ユートピアカントリークラブがある。

(太平洋を望む土佐ユートピアカントリークラブ)

(左下が、ごりの唐揚げ、真ん中左が つぶ貝、右がトコブシ)

太平洋を見渡せる高台に18Hがあり、丘陵コースながら、ラウンドしながらの眺めが良かった。
高知からは、遠く、中々ラウンドし辛いコースだ。
ホエールウォッチングなどと組み合わせて訪れるのも良いかと思う。
高知のゴルフ場のレストランでは、(ゴリの天ぷら)が食べることができる。
四万十川で取れるハゼ科のチチブの幼魚を、高知では、ゴリと呼ぶ。
お酒のおつまみで、唐揚げに食塩を振り、レモン汁をかけ、熱々を頂くと格別、ビールとの相性は、抜群だった。

高知というと、鰹と鯨が有名だが、現地の居酒屋などでは、提供される貝の種類の多さに圧倒される。
チャンバラ貝、トコブシ、長太郎貝など、塩茹で、おつまみやお通しで、出てくる定番だ。
あと、日本酒を酌み交わす習慣が根強く残っている。

(チャンバラ貝)

(長太郎貝)

特に、お猪口が立たずに転がってしまうものや、穴が開いていて、指で押さえながら飲み干さないと溢れてしまうものがある。
これで、地元の人々と、杯を交わすと、10分もしない内に、潰されてしまう。

高知の人は元気で、箸拳(ハシケン)と呼ばれるゲームで、負けると飲み、勝って飲みと、「いごっそう」である。

続く

 

 

掲載日:2019年2月12日