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生き残り オーストラリア支局長メルウェイ

長い間、お休みをしていましたが、ローカルイベントからランキングイベントに戻る準備を始めています。もっとも、完全復活というより、これからは、試合を選んで出たい試合だけ出るということですが・・・
この数か月、ハンティングデールも月1,2度しか行っていませんが、今までとは違うのは、今まではゴルフに行っても練習は行かない。最近はゴルフには行かないけど、週に1、2度、100球程度ですが、夜、練習場でボールを打っていることです。
ゴルフに行くと競技会になるので、スコアを作ることに、どうしても重きを置いてしまいますから、試したいことを中々出来ないというのが理由です。


56歳になった現在、年々、飛距離も落ちてきているのですが、仮にジムに行ったり、パワーを付けて飛距離を伸ばすということは考えてはいません。


トレーニングは嫌いだし、続くわけもありません。仮に多少のパワーがついたとしても、加齢による体力の衰えと相殺されるだけで、距離を伸ばすことには繋がらないと考えるからです。


クラブコンペなどを楽しんでいる人たちは、ゴルフの後の懇親会をエンジョイしているので、スタートの直前にやって来て、さて行こうか?・・・こんな感じです。
ところが、全国から集まって来る、ランキング上位の選手達は、オーストラリアの文化と言っても良いと思いますが、ほとんどの人がジムに通い、若い頃からストレッチなどもやっているので、私と比べると明らかに体躯が違います。背は高いし、腕力も強いので、ボールの飛ぶ選手は幾らでもいますから、そこに向かうことは、どう考えても得策ではないと思います。


ステファンやゴードンを比べると共通点がたくさんあります。2人とも190cm位でしょうか?・・・すでに61歳という年齢ですから、飛距離という点では、落ちて来ているはずです。
それでも、トップレベルをキープしているのですから、素晴らしいのですが、私から見える2人のもっとも素晴らしい共通点は、ボールの捉え方です。
ほとんどの選手がパワープレーヤーですから、高いトップスイングからダウンブローに入れるので、ボールを潰して行く中、彼らはボールだけを拾っていくのでターフをあまり取りません。
今、まさに彼らに、とって代わろうとしているグレッグもこのスタイルです。


シニアのカテゴリーは、毎月55歳になったルーキーがデビューして来る一方で、今いる人たちは、加齢という体力の衰えと戦わなくてはなりません。入れ替わりも激しく、長年に渡り活躍して行く選手は、決して多くありません。コースを覚えたり、人脈を作るには、時間も経験も必要ですから、トップ選手の年齢は58歳から60歳位になりますが、55歳になって、良い感じでデビューした選手でも、順調にステップアップをしていくのは、ほんのわずかな人数で、ほとんどの選手は、志半ばで消えて行きます。
我々の世代になると、技術も体力も、伸ばしていくのではなく、如何に維持、衰えを少なくするということがテーマになりますから、まさに生き残りをかけた戦いです。
更に大切なことは、怪我をしないことです。年齢的に言っても、あちこちにガタが来ていますから、肘、手首、肩、首、腰、膝などの問題で多くの選手が、やはりフィールドを去っていきます。


そういった意味で、ボールだけ拾っていく形は、身体に対する負担も少ないし、我々の世代にとっては、ボールに1番、力が伝わる形ですから、体力の衰えに対する、飛距離のロスも抑えられるので、シニア世代には必要不可欠なものだと思います。


もともと、如何に練習をせず、上手くなれるのかを目指して来た者ですから、その中で行きついた結論は、スイングをシンプルにして、無駄(余分)な動きを極力減らし、機械的に振ることで、真っすぐ打つことが出来る。ゴルフは如何に少ない数字で上がるかを競うゲームですから、そうすれば、リスクを最小限に減らすことが出来るし、良いスコアを出せる可能性が高いと信じて来ました。また、そうすることが、練習嫌いが上手くなれる唯一の方法だとやって来たのですが、それなりにやってこれたので、決して間違ってはいなかったと思っています。


若いうちというより、最近まで、必要な飛距離もあったし、それでも良かったのですが、今の打ち方では、飛距離の失い方が多すぎます。もっとも彼らですら、どうしたら曲げないかをテーマにやっているのですから、それぞれがコンパクトに振っているのですが、恵まれた体躯から打つ彼らの飛距離には、まだまだアドバンテージがあります。
しかし、私が今のまま、彼らと同じようなことをしていては、差が開くばかりです。
飛距離を伸ばすのでなく、如何に落とさない取り組みですから、さみしい取り組みですが、私の生き残りには、どうしても必要なものでしょう。
身体を大きく使って行くのでは、ボールのコントロールが難しく、今のコンパクトなスイングでは飛距離が落ちる。そこでコンパクトなスイングに回転を加える取り組みをしています。今のスイングにただ回転を加えるのでは、大きなスイングと同じになってしまうし、今までの、一軸やや左体重のスイングでは、私の考える回転を加えるのは難しい為、体重の配分を均等にして腰を回し易くセットアップするようにしています。ボールに少しだけ近づき、感覚的には、小さく小回り、クルッと、小さな円を描くように、腰を回転させています。
大分良い感じになって来ていますが、安定感が出るまでには、もう少し時間が掛かると思います。しかし、この形が、今の私にあるパワーを最大限ボールに伝えられると思うし、実際に成果も出始めているので、私なりには、相当期待しています。


グレッグも195cm位でしょうか?彼ら大男たちと同じように、圧倒的な飛距離と大きなゴルフをしていくのは、私には無理があります。私にとっての優位性はショートゲームでしょう。菜箸で豆を掴むより、箸の方が易しいように、背も手も長い彼らより、その真逆の私には、こちらでアドバンテージがあるはずです。
もっとも、彼らのショートゲームも決して悪くはないのですが・・・・


幸いに私の場合、ショートゲームを得意としているので、その点に関しては、彼らと比較しても決して引けを取るとは思いませんが、どう考えてみても、大きく劣っているのはパッティングです。
以前に書きましたが、スティーブの助言から、私のイメージしているヘッドの軌道が実際とは違っているということに気づき、その点を改善したことで、打ちミスが、かなり減って来たので、この頃は、色々な人からパッティングが本当に良くなったと言われています。
前回の試合では、信じられないほど酷いパッティングでしたから、今までなら、すっかり自信を失うだろうし、不安だらけになるところですが、悪かったのは方位のせいだとしているし、自信があるので、全く不安にはなりません。
ですから、こちらに戻ってからゴルフを何度かしましたが、自分なりには良いパッティング出来ているし、実際に良く入っています。


但し、これも前に書きましたが、パッティングは、打ちミスを減らすことと、もう1つラインの読みという部分があります。後者に関していえば、私場合、才能ゼロですので、ミドル、ロングパットに関して、入る入らないは、偶然に期待するだけしかありません。しかし、その前に、ロングパットは距離を合わせなければ、3パットする可能性が高くなりますから、情報を集めなくてはなりません。

全英シニアのようなメジャーな試合になれば、写真のような、ヤーデージブックが配布されますから、グリーンの情報も出ていますが、一般の試合では、自分で作らなくてはなりません。1度の練習ラウンドですから、集める情報には限りがありますが、読む力に劣る場合、データがあるのとないのでは全く違ってくるので、私の場合、このようなものを作るようにしています。
また、色々と書き込むと、かえって紛らわしくなるので、なるべく簡素化しています。
これらは、試合会場のスコアカードですが、左にグリーンの絵を描いて、ラインは縦、横に矢印を書き入れます。時間があれば、詳しいのはもっと良いと思いますが、限られた時間なので、矢印でグリーンの流れを書き込みます。最低限これを知っていれば、こちらから速い、遅いは分かるし、曲がるのかどうか迷う際は、ボールからカップに対し、仮に右から左に矢印があれば、ロングパットは勿論のこと、2mのパットでも、少なくとも右には行かない。どちらかに曲がるとすれば、左にくるのだと分かりますから、とても参考になります。


絶対に打ちたくないところには、バッテンをつけたり、手前にあるバンカーからグリーンまでの間隔がある場合は、どうしても近くに見えるので、グリーンの絵の手前にバンカーを描いて、その間の距離を書いて於いたりもします。
中ほどは、パー3でのクラブ、グリーンが長ければ、手前なら何番、奥なら何番といった感じです。それから、迷いそうな距離感が予想される場合、1クラブ上げて打つ。ヤーデージは150yでも140y打てばOKなど、特徴のあるところは書いて於きます。
それから、これも大事なのは、距離のジャッジには風の影響が大きいので、スコアカードの右には、必ずそのホールの風向きを書いて於きます。風は毎日微妙に変わりますが、その時期、そこに吹く風には基本的にそちらに吹くという傾向はありますから、基本の風を知っておくのは大切ですし、オーストラリアは常に風が強いので、クラブ選択には欠かせません。
ちょっとそれましたが、私のように読みに才能のない人は、3パットを防ぐためにもグリーンの情報は必要ですし、試合に限らず、普段やっているホームコースでも、これを作っておくと、相当役に立つと思うので、是非お勧めです。(下記は私が試合の際に作ったメモです。)


この数か月、私のショートパットは格段に上達したと思っているのですが、私の実践した例を書いて於きましょう。
誰しも得意、不得意なラインがあるはずです。私の場合、押し出す癖があるので、スライスラインが苦手です。統計を取ってみれば一目瞭然でしょうが、18ホールプレーして1m、1.5mのショートパットを外す場合、スライスラインが圧倒的です。良くテレビや本では、どんなに曲がるラインでも狙ったところに真っすぐ打つことが出来れば、入るはずですから、真っすぐのラインを確実に入れる練習が大切です。こんな感じでしょうか?
私も以前はそう思っていましたが、今ではそれは違うと思っています。勿論、私もショートパットの練習をするときには、まず、真っすぐのラインで練習します。
次にフックラインやスライスラインもやりますが、1番、時間を掛けてやっているのは、私にとって苦手なスライスライン、距離は2m前後でカップ1つは確実に曲がるラインです。

真っすぐのラインを、綺麗な回転で真っすぐに打てる人はどの程度いるでしょうか?・・・本当に少ないと思います。そう打てるように練習して打てれば良いのですが、少なくとも私には出来ません。
体つきや、こうしたら動きやすいという、それぞれ個人の癖もあるだろうし、利き目などでも変わってくると思いますが、ショットでもフック打ちやスライス打ちの人がいるように、パッティングにもあると思うのです。
私の場合、そんな言い方をするとスライス打ちということになります。仮に2mの真っすぐなラインのパッティングをする時、そこには明らかなスライスは出ないと思うし、明らかなミス打ちをしない限り、真っすぐに転がって行くはずです。しかし、厳密には真っすぐに転がりつつ、多少なりともスライス回転が掛かっていると考えます。

真っすぐのラインを打つ場合、糸を引くようなボールを打たないと外れるのではなく、少なくともカップの幅の中であれば入るのですから、よくよく自分を考えてみると、仮に真っすぐの2mを打つ場合、カップの真ん中を狙っていますが、見ているところ、アドレス、無意識というのか、気持ちとは裏腹に、潜在的なところでは、やや左を意識している気がします。
つまり、真っすぐなラインで練習をしていると、ラインもアドレスも取りやすいし、その上に、何となく左サイドから入るイメージで打っているのですから、練習では何も矯正されていないことになります。
私はスライスラインを良く外しますが、軽いスライスラインは右に外し、強いラインは、どちらかと言えば、左に外しやすくなります。
本来普通に外せば右に外れるのですが、曲がるラインになると、絶対に右に出さないようにと思うので、今度は左に外すということです。その際、狙いどころだけでなく、体の向き、セットアップまで極端になるからです。

そこでこのところ、スタートの前には、1カップは曲がるスライスラインを徹底的にやってから行きます。
カップ1つ左、狙ったところにボールが出て行く為には、ヘッドの軌道、アドレスもきちっと向いていなくては、そこに行きませんし、その出玉を見れば、ヘッドの軌道が悪いのか、アドレスが悪いのか確実に分かります。この練習を取り入れたことで、軌道の矯正、アドレスの矯正が出来るので、元々苦にしていないフックラインは更に入るようになりました。
つまり、真っすぐなラインの練習は無駄とは思いませんが、パッティングの下手なものにとっては、何時もファジーな中での練習になってしまうので、打ちミス、アドレスの矯正には、極端な中での練習は効果的です。それともう1つ、極端な練習をしておくと、実際にコースの中で、多少の曲がるラインが易しく見えるから余計に入るようになります。