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カリンガルシニア オーストラリア支局長メルウェイ

ビクトリア州のシニアイベントが2日間で行われました。
今シーズンの7戦目の試合ですが、今シーズンから試合数が増えたことで、ランキングイベントに出ている選手は抜ける試合が多くなります。
ビクトリア州の試合だけで年間に40試合としても、月に約3.5試合はあるのですからどうしてもそうなってしまいます。


先週タスマニアでプレーした、私とバリー、アラン。それにNZランドシニアでプレーしたゴードンは、日程が被るので、それぞれ2日間で行われた2試合には出られませんでした。
ランキングイベントに出ると、移動、練習ラウンド、本戦とあるので1週間は掛かりますから、これも仕方がありません。
私のことは、ビクトリアでは無名と何度も書いてきましたが、ちょっと風向きも変わって来たようです。
今朝、パッティンググリーンでボールを転がしていると、見知らぬおじさんがやって来ました。メルウェイでしょ・・・ハイ。・・・ゴルフビクトリアコミッティーのノームです。ビクトリアのシニアイベントにようこそ・・・
初日の昨日は何もありませんでしたが、一体、どうしたのでしょう・・・それに、その後も、何人もの人から自己紹介をされました。
試合の結果は、バリーが優勝、私は3位、アランが4位タイ、ゴードンは何故か8位タイ。


試合の後は全員でランチを取りながら、プレゼンテーションがありますが、今回の話題は、誰がビクトリア代表VSオーストラリアディフェンスフォースの試合に選ばれるのか?そういったところです。ビクトリアのトップ20の中から選ばれるそうですが、ゴードン、バリー、アラン、今回は出ていませんが、フロスト、ロスなど、ナショナルランキング上位の選手は自動的に選ばれるようです。
なるほど、それで色々と周りが・・・
隣に座ったバリーも、メルウェイも出るんだろう?と聞かれたので、出ませんよ。何も言われてないし、私には資格もないはずです。ただデイビットからナショナルチームVSオーストラリアディフェンスフォースの試合があるから、ナショナルチームでやるようにとは言われたんだけど・・・ナショナルチームの選手が、ビクトリアの代表にならないのはおかしいだろ・・・バリーはそう言ってましたが・・・そういわれても・・・

2日目は成績順に組まれるので、我々のテーブルは、ショットガンスタートの1番ティーの8人です。誰なんでしょう。ほどなくおじいさんが我々のテーブルに腰を下ろしました。
85歳位の人ですが、誰かのキャディーにしては、ちょっと歳を取り過ぎているし・・・そんなことを考えていると。
立ち上がって、我々一人一人に声を掛けて来ます。私の番になりました。私はケビンです。そういって握手を求めて来ましたが、年齢的なこともあるのか、口調はとても穏やかです。メルウェイはどこから?・・・この状況・・・どう答えるべき・・・日本です。
そんなことは知ってますよ。・・・そうか・・・ハンティングデールです。・・・ハンティングデールね。そうですか・・・一拍、間をおいて、易しいコースだね・・・ニコッと笑いました。・・・えぇ、まさしく易しいコースですよ!・・・そう言った、私の答えに満足したようで・・・楽しんで。と、笑顔で次の人へ・・・あの言い回しは、イギリス系ですね、きっと・・・


プレゼンテーションが始まると、ほどなく進行の人から、ケビンの紹介がありました。彼は1955年オーストラリアアマのチャンピオンになったそうで、その後もビクトリアシニアなど数多くの試合に勝っている、レジェンドだそうです。後ろの壁を見て下さい。彼の戦績やタイトルが紹介されています。そういうことでした。毎年この試合のプレゼンターとして、賞品の授与に来ているそうです。
先週もビルには驚かされましたが、至る所にこういう人がいるのですね・・・

色々なところで、あの世代は強い、また弱い。そんな話があります。相撲でいえば、昔は花の28だったり、言葉を代えて若貴世代。競走馬でも、他の世代と比較して、今の5歳は強い。そんな言い方もします。野球だって松坂世代など、今年は豊作、不作などあるし、ゴルフの世界でも、以前はAON、今なら松山、石川プロが同級生ですから、彼らの同世代は大変です。
この前、タスマニアでステファンと食事をした際に出た話ですが、私の隣にいた、ナショナルチームのビンスは、過去に1勝しただけだそうです。私のイメージでは数勝している感じでしたが、実際には違っていました。実際にみてみると、私の仲良しポールも去年のNSWシニアクラシックの1勝でしたし、ゴードンは2勝していますが、去年のオーストラリアシニア、ビクトリアシニアと連勝した2勝です。
ビンスの話だと、この数年、何人かの人が勝っているものの、複数回勝っている人はごくまれで、ステファンの24勝は圧倒的だそうです。
ステファンがここで62歳になりましたが、ゴードン60歳やイアン61歳などが、この辺りが強い世代でしょうか・・・その前になると、ステファンには及びませんが、デニスが数年に渡り、NO1プレーヤーとして何勝もしています。同じくピーターも同世代ですから、その前の強い世代が彼らでしょう。

タスマニアシニアで5勝しているマイケルは、66歳、この3年間毎年ステファンの2位になっていますが、数年前まではレギュラーとして、ランキングイベントにも出ていました。初日に廻った私の印象では、今でもボールは飛ぶし、全てのクラブをそつなくこなす、素晴らしい選手ですから、ランキングイベントでも勝ってもいるし、それなりの成績も収めてはいますが、彼が出ていた頃、デニスが全盛ですからナショナルランキングでは上位にいてもトップにはなれていません。デニスに代ってステファンが台頭すると、もっと強敵ですから、年齢もあり、その数年後には、試合数も減っています。
もしの話は、ありえないことですから、意味がないと言ってしまえば、それまでですが、もしマイケルが実際の誕生日より、数年前に生まれているか、数年後に生まれていたらと仮定すると、かなりの確率でNo1プレーヤーになっていたのではないでしょうか?
彼を評価する上で、ゴルフの腕前、人柄ともに素晴らしく、それゆえ、ミスタータスマニアと言われていますが、英語ではオーダー・オブ・メリット、年間のNo1プレーヤーとしてのタイトルがあったら、10年後、彼の評価は更に上がったことでしょう。
現在を見ても、ゴードンやポール、イアン(WA)などは、素晴らしい選手ですから、ステファンがいなければもっと勝てています。ステファンも後何年この状態をキープ出来るかは分かりませんが、後世の人たちは記録しか見られませんから、仕方がないこととはいえ、ちょっと複雑です。
去年の今頃は、HCだけの判断で、また周りの人の話を聞いて、トップ5は間違いない、No1にだってなれるかもと簡単に考えていましたが、実際に参加してみて、すぐにそう簡単ではないことを知りました。
ナショナルランキングでトップ10に入っている選手は、みんな一筋縄ではいかない強さを持っています。私は去年、次のNSWシニアチャンピオンシップには、誕生日前で出ていませんから、取ったポイントがそのままカウントされるので、酷い成績で無い限り、試合後には、どうにかトップ10には入れそうですが、絶対王者のステファンも他の選手も私よりは5歳程度年長ですから、そう考えてみると、私は良い時期に生まれたかもしれません。今を、彼らが落ちてくる、次のスターが出てくる前の隙間だと考えれば、少しはチャンスがあるわけで、来年、再来年と隙間産業を狙ってみようと、姑息ににも計画を立てています。もっとも、私より3つ上のポールや2つ上のスティーブ、ジョンやサルトップ10の選手はみんな考えているでしょうけど・・・(笑)