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悪手 オーストラリア支局長メルウェイ

上手い連中は、良くなるべく、常にスイングに変更を加えていると書きました。
若いプロ達は、子供の頃からやっているでしょうし、コーチについて基本から習っているので、綺麗なスイングで打っている人が多いですね。
私が始めた頃、やっている人も少なかったし、理論もほとんどありませんから、トム・ワトソンの分解写真を雑誌でみて、真似をしたのを今でも覚えています。

今思えば、研修生やプロ達も、集まれば、スイングについて、どうのこうのと話しているのを聞きましたが、やはり情報不足だったのでしょう。
私の記憶では、当時は綺麗なスイングをする人より、特徴、つまり変則なスイングをする人の方が多かったと思います。
彼らの話を聞いていると、真っすぐ打つにはどうするか?上手くつかまえるにはどうするか?みなさん大体、こんな感じです。
学生出身の倉本プロや牧野、湯原プロがデビューして来ると、どうしても私としては、彼らの綺麗なスイングに憧れていましたが、上手くなっていく過程では、スイングより、どうしたら、まっすぐ打てるのか?関心はそちらに向かいました。
結論からいうと、私自身、幾度となく、綺麗なスイングと結果を同時に求めたわけですが、綺麗なスイングになっても、スコアが良くならなければ意味がないし、綺麗なスイングと、真っすぐ、また、思ったところに打てるは、イコールではない為、上がってナンボ!そう考えると、真っすぐ打てるポイントを探す方に向かうのが必然でした。


この3年間、私のマイブームは一軸でした。左体重で打つと、余分な身体の動きを押さえられるし、ボールコントロールが楽ですから、すぐにハマりました。
常にビデオを見ていますが、更に左体重が強くなったこと、不調の波に入った。幾つかの原因がありますが、何故か突然、体重の配分を均等にしようと考えました。
最近は、アイホンで手軽にスロー再生をみられるので、色々なところが気になってしまう傾向にあります。常にマイナーな変更を加えるのは、良くありますが、大幅な変更はリスクが大きい為、悩みます。

思った時がやる時で、やらずにはいられない性格ですから、既に変更は始めています。しかし、これが正しい方向に向かっているのか?・・・確かめたくもなります。

とても一般的だと思いますが、ゴルフを始めて間もない頃は、スライスしか出ませんでした。無いものを求めるという点で、ボールを捕まえる、フック系を目指すようになりますが、いざそうなると、左に行くボールは、私に取って圧倒的にケガをした場合のダメージが大きいので、やはりスライスボールを選択するということになりました。
上手くなっていく過程で、更にどうしたら真っすぐ打てるのかを追求していますから、基本はストレートボールを打ち、ミスをすればスライスになるという形が出来て、スコアも安定することになりました。

ところが何度もビデオを見ていると、何時しかボールの飛び方には関係ない、綺麗なスイングを求めてしまう傾向になりがちです。
長年やっていますから、ここに上げて、ここを通し、ここに抜けば、真っすぐに行くということは頭に入っていますが、それをビデオで見ると、もう少しこうしたら綺麗なスイングになるはず。・・・ついそんなことを考えてしまいます。本来、私の場合スライスは良しと考えますから、クラブを下から入れる意識はありません。ところが、下から、つまり、もう少しインサイドから入れることで、ビデオに映るスイングが綺麗に見えるので、この入れ方で、真っすぐに打つことは出来ないのか?
ついつい、余計なことを考える、やってしまうということになります。

スイングは左右対称になるので、より下から入れると、クラブが立ってヘッドが遅れて来ますから、ためも出来ますし、現行の私のスイングより、見た目は綺麗になります。ただ弊害として、下から入れるは、手首が返りやすくなる、クラブがインサイドアウトになるので、ボールが捕まり易くなり、すぐに左に出るようになります。

そこでハンティングデールのヘッドプロである、スティーブに白羽の矢を立てました。
私のビデオ、変更前、変更後を見せて、何というのか意見を聞いてみようと思ったからです。
何も知らない彼は、1つ1つコマ送りにして私のスイングを分析します。メルウェイ。クラブの入り、タイミング、素晴らしいよ。ウエイトの配分も、今の方が自然だと思う。だけど何でクラブを、前より下から入れるようにしたの?・・・僕より明らかに上手いのだから、分かっていると思うけど、これだとボールが左に出るでしょう。フッカーならそれも良いけど、スライス系に打ちたい人には・・・

私の場合、悪くなってくると、スライスの度合いが大きくなるので、普段から、そんな際は、少しクローズドスタンスにして、フックを打って調整します。
当たり前ですが、何でもない時に、クラブを下から入れ続ければ、ボールは左にしか行きません。
私がスティーブを評価している点として、彼の目があります。ゴルフのスキルとして、仮に彼とラウンドをしても、まるで私の相手にはなりません。しかし、スイングを正確に分析する彼の目には、疑う余地がないからです。

これを聞いて私の迷いもなくなりましたが、スティーブの見る目を再確認したように、予想通りの答えとはいえ、スイングを綺麗に見えるからという変更は、将棋で言えば、明らかに悪手というしかありません。
何十年もやって良くわかっているはずなのに、どうしてこのようなことをしてしまうのでしょう・・・懲りない男です。

さて、どうしたものか?
今の私にとって、思いっきりスライスを打つ感じで振らないと、真っすぐには行きません。
明後日には、タスマニアシニアに向かいますが、またもや、こんな状況になりました。
今となっては、ボールを揃えるのは難しいと思うので、今回は思い切って、ボールをいじりまくってラウンドしてみようと思っています。


写真はランフェリー。私の家から20分程度のところで、数年前に出来たリンクスコースです。
それから、ジェリー。日本でいうところのグミのようなものです。色々な種類がありますが、1番人気はひょろ長い。スネークです。蛇をかたどったものですが、日本人からすると、ネーミングも見かけも、オレンジ、赤、紫、緑とサイケな彩も気持ち悪く、とても手がのびる品物ではありませんが、こちらでは、ゴルフ場にはもれなく売っている。大人も子供も大好きなものです。
住んでいるということは不思議なもので、あれだけ気持ち悪いと思っていたスネークを、今では私も好きになりました。果物やお菓子、ローリー(キャンディー)など、ゴルフをする際には、誰しも何かを持っていますが、最近、とても面白いことが分かりました。お菓子や果物など、一緒にラウンドしていると勧められるのですが、私も何か持っている時は、周りの人にどうですか?と聞くことになります。今までは私自身が嫌いだったので、スネークを持っていることはなかったので、お菓子やローリーを勧めると、ありがとうと。手を出す人は50%位でした。
ところがこのスネーク、今のところ100%誰もが手をのばして来ます。子どもの頃からの習慣にもなっているのかもしれませんが、まさに大人気商品です。