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再編が進みそうなメルボルンのゴルフ場 オーストラリア支局長メルウェイ

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人口は3千万人しかいないのに、アメリカ、日本に次いで3番目。1500もゴルフ場があるのですから、もともと多いのでしょうが、これからは、新たなゴルフ場は出来づらいでしょうし、合併するという形でゴルフ場が減っていきそうです。
ゴルフ熱は相変わらず高いし、新たにゴルフを始める人たちも多いのですから、ゴルファーが減少したということはないと思いますが、このところあちこちでそういった動きがあります。


最大の原因は年会費の高騰でしょう。
私が来たころは、2500ドル位だった年会費が、どこのコースも年々値上がりをしています。この数年間で1000ドル近くは上がっているでしょうか?
物価が高いオーストラリアで、他のものに比べて、ゴルフはとても安かったのですが、経費を計算してメンバーの数で割っていくと、確かにこれぐらいは必要です。それでもアメリカや日本に比べると、まだまだ安いとは思いますが、実際にはこれでも足りないと思います。

何処のゴルフ場も完全なメンバーの経営ですから、利益を上げるような年会費の取り方はしていません。しかし、私が思うところ、メンバーになる。ならない。の分岐点は2500ドル辺りで、そこを超えてしまった現状では、暫く入会を見合わせるという人が増えたのでしょう。
パブリックのゴルフ場なら20ドルから30ドル程度で出来るし、メンバーシップでも一般的なゴルフ場なら50ドル、60ドルで出来ます。
仮に60ドルだとしたら、年間に50回やって3000ドルです。ある程度の年齢の人たちは、週に2回、3回とやっていますから問題ありません。
ところが若い人たちは、ゴルフだけが趣味ではなかったり、子供がいたりすると思うように出来ない人も多く、確実にペイ出来るかどうかを計算すると、メンバーにならなくてもよいか?2つ入っている人は1つにしようか?
そう考える人が多くなって来たのが主な要因だと思います。


仮に100人減ると30万ドル減になりますから、数年で負債は結構な金額になってしまいます。
その上、重機関係は高いので、買い替えの時期が来ると、まとまった費用が必要です。
また、ジュニアや60歳以上の人たちは、年会費が極端に安いので、その辺りの改定も行われるかも知れません。
ゴルフ場の土地は全て所有地ですから、銀行もマイナス分には言いなりで融資して来ましたが、ある程度その額も増えて来ると、収入は限らていますから、1部を売らない限り返済が出来なくなるだろう分岐点を、各ゴルフ場が超えて来ているのかもしれません。

この数年、あちこちのゴルフ場の経営が良くないと言われて来ましたが、半年ほど前、キングスウッドはペニンシュラと合併しました。キングスウッドは、来年以降、住宅地として売られ、そのお金とメンバーがペニンシュラに合流します。
私がメンバーだったロングアイランドは、先月、ナショナルに吸収されました。パターソンリバーも他のゴルフ場と合併話が進んでいます。
その他、まだまだそういった形で合併が行われそうです。田舎の方ならゴルフ場も多くはありませんから、近所の人たちで回っていきそうですが、1つの目安になるでしょう、シティーから40キロ圏内のゴルフ場は飽和状態です。


私の家から15分以内で行けるゴルフ場をみても、20コースぐらいありますから、住んでいる人口を考えると、相当、多いと思います。
ティアワンと呼ばれている、名門コース7つ以外は、近い将来、どこも単独では生き残れないのではないか?そう言う人もいます。
写真はロスデールGC。パターソンと合併の話が出ているコースで、お隣同士のゴルフ場ですが、合併されると9ホールを残して、半分は売られるというので、18ホールあるうちに1度は回ってみようと行って来ました。
一緒に組み合わせされたクリスという人は、22歳で入って40年目だということですが、合併でコースが半分になってしまったら、友達がいるので、家から近いビクトリアに入りたいと言ってました。100年を超える歴史のゴルフ場がなくなる。40年もいるゴルフ場がなくなると思うと、私だったら本当にさみしいと思うのですが、恐らく彼もそう思っているのでしょうね!