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GPS オーストラリア支局長メルウェイ

オーストラリアでは、私が来た2009年には全ての試合でGPSが使えました。
日本、アメリカでも使用不可でしたから、どうして?と、ちょっと戸惑った記憶もありますが、ゴルフをする際、ほぼ全員がGPSかレーザーを使用していたということを考えると、私が来る数年前からそうなっていたのでしょう。
その当時、私の常識といえば、日本、アメリカでしたから、ゴルフ場で行われる競技会は使えても、公式戦では使えないのだろう、そう思っていました。ところが公式戦でも使えるし、プロの試合でも使える試合が多いという話を聞きました。その理由としては、GPSの会社が色々な試合の公式スポンサーになっているからというものでした。

今年の全英シニアの際、出場者全員にヤーデージブックの配布があったし、去年の参加者からも使うことは出来ないと聞いていたのですが、R&Aの説明で今年からGPS、レーザーの使用が許可されたということでした。
2週間後にあった全米シニアのコーリファイでも同様に使用が許可されていますから、アマチュアの試合では全ての試合で使えることになります。

世界的にスロープレーをなくすべく、色々な取り組みがされています。
私の個人的な意見としては、オーストラリアのゴルファーが、ほぼもれなく持っているように、その場ですぐピンまでの距離が分れば、それなりの効果があると思っています。
距離が分かるだけでは、スピードが極端に上がるということはないのですが、ゴルフはリズム、周りとの兼ね合いが大きいので、みんながコース内にあるヤーデージのマークを探したり、他の人に聞いたりしている状況では遅くなることはあっても早くなることはありません。
GPSを見てすぐ打つことで、他の人も早くなるし、4人のプレーヤーの中に一定のリズムが出るようになります。私自身もそうですが、のんびりやる人がいると、その人を見る度にイライラすることになるので、そういった場合、相手を急がせるというわけには行きませんから、自分がなるべくゆっくりプレーして、その中でリズムを掴もうとします。
自分の番がすぐに来るということになると、それぞれの中に早めに準備をしようとする気持ちになりますから良い流れが生まれます。GPSだけでなく、1つ1つの積み重ねが相乗効果をもたらすと考えます。

プロゴルファーは一般的に歩くのも早いし、周りを見てプレーしていますから、私の知っている中では、プレーの遅いプロを知りません。テレビでトーナメントを観ていると、必ずといって残りのヤーデージを計算している姿をみます。日本ではキャデーが計算している場面を多く見ますが、PGAではプロも一緒になって計算している場合も多く、長い時もしばしばですから、このシーンは無駄だなと私は思っています。またトラブルの際は本来想定していないことですから、残りのヤーデージの計算には余計に時間が掛かります。
こんなシーンを映すのなら、取り戻すためにプロ達が走っている姿を映した方が良いのではないか?とも思います。

トーナメントでプロがGPSやレーザーを使っても構わないと思うし、むしろそうなった方が良いのではないかと私は信じています。
確かにプロキャディー達がとんでもないところから、残りの距離を正確に計算していることは凄いことだと思います。
しかし、そもそもヤーデージブックは使われているのだし、それをテレビで観ているゴルファーが出来るようになるとも思えません。みんなが使えば条件も一緒だし、スピードアップという点では確実です。
私は近い将来プロのトーナメントもGPSやレーザーの使用が許可されると思っているのですが、さてどうでしょうか?