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瓢箪から駒 オーストラリア支局長メルウェイ

2014年、USPGAツアーも本格的に始まりました。
毎週、TV観戦をしていますが、近ごろ、度々スーパースローでスイングを映しています。
ドライバーのスイングだけでなく、バンカーやグリーン周りからのアプローチまで映しますが、大体は正面からのアングルが多い中、ある時、後方からのバンカーショトが映りました。
ジョーダン、スピースのバンカーショットが後方から映った時、すぐにもう1度観たいと思いました。クラブの軌道が私とは少し違うからです。
打ち方はそのものは同じですが、セットアップとクラブの通すところ変えるだけで、スーパースローに映る、出玉の角度と方向性、スピード、特に砂の爆発が軽く見えて絶妙でした。
色々なプロのバンカーショットを観ましたが、さすがにトッププロ達は打ち方は多少違えども、いとも簡単に寄せてしまいます。
ジョーダンだけでなく、クチャーやK・Jチョイなど、私が上手いと思う選手は、このシステムです。早速、試したところ、想像した通り方向性は格段に良くなりましたが、中でも砂の爆発を簡単に起こせるのが特徴です。男性に比べて、非力な女性はバンカーを苦手にしている人が多いと思いますが、このシステムは女性にはぴったりです。

数日して、アプローチもこのシステムは有効かもしれないと試したところ、方向性は出しやすく、何より出玉の強さと、角度が揃えやすいので、ボールの位置とクラブを代えてやるだけで、イメージしたボールが簡単に打てました。
自分で言うのも何ですが、私は年寄りですからボールを遠くに飛ばすことは出来ません。しかし、その分、曲がりません。若いお兄ちゃんやプロ達と戦うには、飛ばない分、曲げては勝負になりません。こちらに来て付いたあだ名はマシーンでした。1年ぐらい前からは、ボーリング、バスターズと言われています。

ところがどうにもならないのがパッティングでした。その原因は1mのパットをまっすぐに打てないからです。それ以前の問題として、ロングパットの時ですら、数十センチしか取らないバックスイングがまっすぐに引けません。練習してもダメでした。
クラブフェイスを開いても、閉じていても、パターでなければ、ボールをまっすぐに打つことが出来ます。例えバックスイングを外にあげようが、内にあげようが結果は同じです。
そう考えると、バックスイングをまっすぐ引ける引けないは考えず、とにかく練習して、狙ったところに打てるようになれば良いはず。そう思って練習したのですが、ほとんど効果はありませんでした。やっぱりまっすぐ引けないと、ボールもまっすぐに転がらないのかと、再度、まっすぐにバックスイングを取れるよう練習したのですが、わずか数十センチをまっすぐに引くことが出来なかったので、最後には骨格や筋肉に問題があるのではないかと考えるようになりました。
もっとも何をやってもダメでしたから、ゴルフをする上でパッティングの占める重要性を考えると、これ以上ゴルフをしても意味がない。そう思っていました。

私の好きな番号は1です。ボールも全て1番です。何かと1にこだわります。偶然ですが今年の1月11日でした。いつものようにスタート前にパッティンググリーンでボールを転がしていたのですが、何時ものように思ったところにボールは行かず、分かっているとはいえ、何時ものように不愉快な気持ちでした。特にこの日は酷いので、すぐさまパッティングをやめ、ウエッジでカップに向けてチッピングを始めました。バンカーのシステムで得たことから、近ごろ更に精度があがったので、思ったところに出て行きます。ほとんどピッタリですが、練習ですから何度も打っている内にはカップインもあります。

どうしてパターよりアイアンの方が寄るのだろう。同じ距離をパターで打ったら100回打っても絶対に入らない!・・・やはり何時ものように自らに毒づいていました。
何時もならこんな時は、カプチーノでも飲んで気分転換をはかります。ウエッジをバックにしまい、さて買いに行こうか・・・何故かその時、思いつきました。
こんなに構えやすくて、方向も距離も合うのだから、いっそのこと、このシステムに乗っ取ってパターを打ってみたらどうなのだろう。

ボール3つをグリーンに置きました。一番遠くのカップは20m位です。チッピングをするようにセットアップ。少しスライスラインなので30cmぐらい左に目標を定めました。私の普段のパッティングの構えからすると、よりオープンスタンスになっているので、目標に向けて打ち出すには、パターヘッドの軌道はインサイドに引いたバックスイングをフォローでアウトサイドに出す感覚です。セットアップに違和感こそありませんが、スライスラインでもあるので、打ったボールは右に行ってしまう気がしてなりません。
ところが私の感覚とは全く違い、ボールは目標に向かって転がっています。続けて3つ打ちましたが、ことのほか良い感じです。
とはいえ、私にとって大切なのは1mを狙った所に打てるかですから、ロングパットはそこそこにして、いよいよやってみることに・・・

上りの真っすぐ1m、構えやすい。全て入る。次は同じ距離のスライスライン。構えやすい。1つ目は完璧、2つ目は左を抜けた。3つ目は左から入ったけど、抜けそうでした。
元来、私はスライスラインが苦手で、押し出しが多い。ところが狙ったところに打てているのにボールが捕まり気味。フックラインもやってみると、明らかに狙いやすい。その上、今までより曲がりが少ないのが分かりました。
そのせいなのか、どちらのラインもミスは必ず上を抜けて行きます。私が若かった頃、パターの上手なプロから、スライスラインは多少左目、フックラインは多少右目に置いているというのを聞いてから、ずっとそうして来たのですが、練習グリーンで試行錯誤している中、ボールの位置は余り意識しないようにして、その分、ラインが出やすいセットアップを心がけてみました。

その日を境に、私のパッティングは全く違うものになりました。回数を重ねる度に良くなっていますが、あれから約1か月、今ではパターは得意なクラブの仲間入りをしています。
今でも3パットもあるし、1m前後のパットを外す時もありますが、ほとんど狙ったところに打てているので、外れても後に引きずることがなくなりました。




写真は先日一緒になった人達です。白いシャツのディビットはキャプテンで、我々に合流しました。エンジのレイ、黄色のケン、二人ともHCは7です。注目すべきは青いシャツを着ているやはりケンさんHC10です。彼はハンティングデールのメンバーになって64年だそうです。現在80歳ですから16歳からメンバーです。驚くのはそれだけではありません。ちょうど2週間前のコンペになりますが、実はグロス79でエージシュートを達成しました。びっくりです。スイングもしっかりしているので、210から220yは打ってきます。