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元気なおじいさんたち オーストラリア支局長メルウェイ


日曜日の朝、何気なくタイムシートを観ていると、トニー、ジャスティン、ケンの3人の所に空きがありました。
ゴールデンウイークにマエシングループが来られた際、サンドハーストに我々を同伴してくれたジャスティンとケンです。
しかし、朝から強風で空模様も良くありません。レーダーを観ても午後からは、降りそうな雲行きです。

ジャスティンの組にキャンセルがあるから入ろうと思うけど、天気が良くないから、一応やるのかどうか、聞いてみようと思いました。・・・そう彼に電話をすると・・・我々のところに入るの?・・・大歓迎だよ、メルウェイ!天気も大丈夫。やるやるやる。
そうですか、それじゃ行くけど、雨はやりませんよ。

近ごろ、引越をしましたが、べスポジを見つけました。新築の上、名門コース群の真っただ中、隣にはホテル・クエストがやはり新築されています。私の所から1番近いゴルフ場がキングストンヒース、車で1分、次はヤラヤラで5分、コモンウエルス7分、メトロポリタンが9分、ハンティングデール10分、ビクトリア12分、ロイヤルメルボルン14分と、メルボルンに7つある名門コースが全部揃っています。水はけの良い、サンドベルト地帯に、良いコースが集中しているということもありますが、何と私の住所も何故かサンドベルト通り。

日曜日だったので、車もほとんどなく、7分でコースに到着。車を降りようとするとポツポツと雨。取りあえず、プロショップでレーダーを観ることに・・・
来そうでもあり、大丈夫そうでもあり、とても微妙・・・・クラブは降ろさず、レストランで様子を見ることにしました。メルウェイ!声の方を見ると、ケンさんです。
お久しぶりです。・・・全然見なかったけど何やってたの?・・・頼んだカプチーノが来るころには、外は土砂降りの雨。
今日はダメですね。・・・もうすぐ止むけど、降ったり、止んだりじゃないかな、今日は・・・だけどね、メルウェイ、ジャスティンはやるよ絶対。例え雪が降ったってやるからね!とケンさんが笑う。
ジャスティンだけじゃない、ケンさんもやるきだぁ・・・メルボルンで降るはずのない雪を例えるとは、最上級のやる気・・・早く帰らなきゃ・・・

ジャスティンが来た。
外は酷い雨風。さすがに今日はやらないでしょ?・・まぁ、お茶でも飲んで、ランチでも食べようよ!ほどなくトニーもやって来た。
メルウェイ、外を指さすジャスティン。雨が止んできた・・・占い師か?私には全く分からない。ところがサンドイッチを食べ終わる頃、雨が止んで、薄日が差して来ました。・・・だから言っただろ。どや顔のジャスティン。

きっとまた降るよ。複雑な心境で支度をすることに・・・前の家だったら絶対に来てないよなぁ、近いのも善し悪しだ・・・そんなことを思っていました。10番のティー。雨こそ降っていませんが、風が一段と強くなったようです。20M以上はある。踏ん張っていないとよろけそうな風。
おじいさんたちは大丈夫だろうか?2mのボギーパットを沈めた、ケンさん。私にパターを差し出した。・・・友達がホールインワンをした時の記念にもらったんだ・・・パターには刻印がされてあり、見てみると1963年と書いてある。私が4歳の時だから、50年前。来週が誕生日だそうで、82歳になるそうです。
身体は小さいけど、歩きは早いし、元気いっぱいです。アイアンこそ、最近のものでしたが、シャフトにはダイナミックゴールドS200の表示。・・・身体に悪いから取り換えた方が良いよ!ケンさん。
12番パー3のグリーンに行くころ、風は更に強くなり、雨も混じっています。マークしたボールは動く、風で傾斜と逆に曲がるほどです。それでもジャスティンは13番のティーへ・・・アドレスに入ると、強烈な横風でティーアップしたボールが落ちる。その時、一気に暗くなり、バンカーから来たのか砂嵐のごとく、凄い風・・・一瞬、恐怖さえ覚えると、180y先の大きな木が、バリバリと音を立ててフェアウエーに倒れました。

まずい!私は前を見てはいるものの、呆然として固まっていました。みなさん恐らくは同じ思いだったはずです。風が強いだのなんだのと、話をしているうちは大したことがない。それが良くわかりました。本当にまずい状況になると、誰も言葉を発せなくなり、無言でその場から逃げ出します。クラブハウスに向かっていく途中で、サイレンが鳴りました。
幸い、けが人も出ず事なきを得ましたが、凄い経験をしたものです・・・というより、スタート前にやめようよ。おじいさんたち・・・(笑)