2008年04月25日

入会して10年後の償却回数は?

 まもなく5月に入るというのに、気温はあまり上がってきません。例年でしたら、この時期は半袖でのプレーが主流になるはずですが、今年は長袖のプレーヤーが断然多く見受けられます。
 が、やはりシーズンインしたからでしょうか、木曜夕刻からの相談コーナーはなくなったものの、何時何時空いてますか?という連絡を頂きながらの相談件数は少しずつ増えてまいりました。ありがたや、ありがたやであります。

 また、お陰さまで、7月10日の加賀屋杯への参加表明メールも少しずつ弊社に届き始めており、中には「待ってましたよ!この時を!」といった嬉しいメールもあったりして、スタッフ一同で喜んでおります。最終的に予定人数が揃わない場合でも、ご参加頂ける方々にご迷惑を掛けることなく、つつがなく会を執り行いますので、ご安心下さいませ。が、その場合、京カントリーさんへはご迷惑を掛けてしまう形となってしまいますが、その時はコース関係者の皆様、どうか堪忍してやって下さい。

 さて、ゴルフ場に入会する場合、必ず名変料というものが掛かります。必ずではないか!足利は名変料、無料ですものね。ま、例外はあるにしろ、コースに入会する時、名変料は必要になります。
 名変料以外に高額コースなどの場合には、名変預託金を入れなければならないコースもあります。しかし、これは退会時にはコースより返金されますので、掛け捨てのお金にはなりません。
 が、名変料は入会金としてコースに徴収されますので、入会者には一生戻りません。言葉は悪いですが、云うならば捨て金であります。
 また、コースに入会した場合は、年会費というものが維持費として掛かってきます(取手国際などのように無料のコースもありますが)。これも戻っては来ませんので、重ね重ね言葉は悪いですが、一種の捨て金となります。

 ここ2,3年で高額コースの名変料と年会費が上がりました(2007年11月26日号の中段あたりを参照)が、最近、高額コースの会員権相場に元気がないのは、名変料の増額と年会費を上げた事が要因の一つと云えるのではないでしょうか。

 仮にその名変料が他のコースに比べて高めのコースに入会し10年経過した時、そのコースの入会者は年会費と併せて一体幾ら払うのでしょうか?
 そして、そのコースにビジターとして通った場合と比較して、メンバーとして一体何回コースに行けばその対価に見合うのかをここで計算してみます。
 つまり、相場が変動しないことを前提に、そして年会費が10年間同額として考えた場合の償却回数の計算です。
 尚、厳密に言うなら、名変預託金は最終的には戻って来るとは云え、本来なら一旦預ける訳ですから金利等も考慮しなければいけませんが、今回は除外して計算(償却回数値が高くなる150万円以上コース)してみます。

※10年間の年会費合計と名変料の合計金額

コース名 名変料 年会費額
(※)
現在の相場 土日のビジター料金との差 その対価に見合う償却回数
【東京都】
小金井   1260万円  21万円
(1470万円)
 7300万円  31500円  466.7回
東京よみうり  315万円  5.25万円
(367.5万円)
 2650万円  30310円  121.2回
府中    315万円  8.4万円
(399万円)
 760万円  26890円  148.4回
よみうり  315万円  6.3万円
(378万円)
 5000万円  29775円  127.0回
相武    262.5万円  5.04万円
(312.9万円)
 90万円  22900円  136.6回
桜ヶ丘  210万円  5.25万円
(262.5万円)
 1750万円  27830円  94.3回
八王子  210万円  5.25万円
(262.5万円)
 540万円  27350円  96.2回
【神奈川県】
相模原   315万円  5.25万円
(367.5万円)
 2100万円  27850円  132.0回
戸塚   315万円  10.5万円
(420万円)
 2600万円  28300円  148.4回
箱根    262.5万円  3.6万円
(298.5万円)
 1130万円  23450円  127.3回
レイクウッド  210万円  5.25万円
(262.5万円)
 2300万円  28760円  91.3回
平塚富士見  178.5万円  3.15万円
(210万円)
 920万円  26250円  80.0回
磯子    157.5万円  1.26万円
(170.1万円)
 1900万円  27900円  61.0回
横浜   157.5万円  3.15万円
(来年から6.3万円)
(217.35万円)
 950万円  27825円  78.1回
【埼玉県】
飯能    262.5万円 8.4万円
(346.5万円)
780万円 24250円 142.9回
石坂    210万円 5.04万円
(260.4万円)
300万円 20348円 128.0回
狭山    210万円 7.35万円
(283.5万円)
960万円 20265円 139.9回
鳩山    210万円 6.3万円
(273万円)
280万円 19950円 136.8回
飯能グリーン  210万円 5.04万円
(260.4万円)
160万円 18130円 143.7回
東松山   210万円 3.78万円
(247.8万円)
280万円 18120円 136.8回
武蔵    210万円 12.6万円
(336万円)
1280万円 22410円 149.9回
嵐山    210万円 7.35万円
(283.5万円)
150万円 21240円 133.5回
【千葉県】
我孫子   315万円 12.6万円
(441万円)
1800万円 26282円 167.8回
鷹之台   315万円 12.6万円
(441万円)
2600万円 24255円 181.8回
鳳琳    315万円 7.56万円
(390.6万円)
 19742円 197.9回
総成    210万円 4.725万円
(257.25万円)
340万円 20058円 128.3回
袖ヶ浦   210万円 6.3万円
(273万円)
1000万円 24047円 113.5回
藤ヶ谷   210万円 7.35万円
(283.5万円)
1000万円 23141円 122.5回
カレドニアン  210万円 5.25万円
(262.5万円)
 23730円 110.6回
京葉    189万円 5.25万円
(241.5万円)
110万円 20365円 118.6回
カメリアヒルズ  157.5万円 6.3万円
(220.5万円)
1900万円 27750円 79.5回
千葉カン  157.5万円 8.4万円
(241.5万円)
800万円 22645円 106.6回
【茨城県】
大利根   315万円  6.3万円
(378万円)
 1770万円  22000円  171.8回
龍ヶ崎   210万円  10.5万円
(241.5万円)
 800万円  22645円  106.6回
【栃木県】
日光    210万円  5.67万円
(266.7万円)
 330万円  18585円  143.5回

 となります。
 一番最後の回数値は、10年間で払ったお金の総額を、仮にビジターで通った場合、何回で元が取れるかを計算した償却回数値です。

 桁外れの小金井を除くと全てが200回未満で、年間20回(月に2回弱)行けば、10年で元が取れる計算となります。中でも年会費が安い(メンバーに取っては有難い)磯子は、毎週土日にプレーに行くならば、なんと1年強で元が取れる計算になります。

 ちなみに、私が入会させて頂いているコースの一部も併せてここで披露して見ましょう。

コース名 名変料 年会費額
(※)
現在の相場 土日のビジター料金との差 その対価に見合う償却回数
鶴舞 105万円 3.675万円
(141.75万円)
380万円 17700円 80.1回
江戸崎 84万円 3.675万円
(120.75万円)
250万円 18320円 65.9回
中山 52.5万円 3.15万円
(84万円)
530万円 29925円 28.1回
京カン 36.75万円 3.78万円
(745500円)
50万円 15800円 47.2回

 となります。
 名変料と年会費が安めで、更にビジター料金が高く設定されている中山は、28.1回とズバ抜けた数値になっており、毎週土日にプレーに行く方であれば、なんと7ヶ月で元が取れる計算になります。
 全コースで数値を出していないのでハッキリとはしませんが、相場がある程度しっかりしている他のコースと比較した場合、中山のこの数値は恐らく関東一だと思われます。

 話を戻すとして、上記(私の番外編を除く)のような名門コース(一部?と思われるコースも入っているようですが)を購入するのに、このような計算方式は全くナンセンスであり、特に、日本一のプライスリーダー小金井は日本のステータスシンボルコースでもあり、入会しているだけで人はオオッと思うコースでありますから、こうして計算する事自体がバカバカしい話なのですが、今週はあくまで遊び心を交えながらご紹介してみました。

 お暇のある方は、一度所属しておられるコースの数値を計算してみては如何でしょう!
 そして、計算した結果、10年間ちゃんと通うとすれば、会員権購入も決して損なものではないことがお判り頂けたと思います。
 でもやっぱり、何といっても、いわゆる捨て金が安くて済み、プレー代で差を付けてくれるコースに、きっと一般的なゴルファーは惹かれるのではないでしょうか。
 会員権相場は決してこれらの要素だけで動くものではありませんが、会員権を考える上で、重要な要素の一つには違いありません。ですから、最終的にはそのようなコースには人気が出て、きっと相場も安定して行くのではないでしょうか?

 以上、今週の独りごとでした。