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8月4日(火)東千葉カントリー倶楽部のスポンサーに関する会員説明会に出席して

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 8月3日(月)、18時から、ウエルシティ東京(東京厚生年金会館)で東千葉カントリー倶楽部のスポンサーに関する会員説明会が開催されました。
 前回、このよもやま話でお伝えしたとおり、前代未聞といえる、一旦民事再生計画認可決定がなされたにも関わらず頓挫した東千葉は、新しく選任された管財人である綾弁護士の下、新しいスポンサーを4月には38社に打診し、5月15日には5社に絞り込み、更には7月17日には、今日プレゼンされた3社に絞り込んだ。
 今回の3社に選定に、三菱地所リアルエステートサービスが携わったのには、ビックリしたと同時に、何故なのかという疑問が残ったが、これについては今日は触れないでおきましょう。

 管財人である綾弁護士からの事情説明後、各社のプレゼンがなされたが、スポンサー候補社は、オリックスゴルフマネージメントとPGMとサイカンホールディングスの3社である。

 まずは、オリックスゴルフマネージメントの村上常務からのプレゼンがなされたが、要約すると、支援金額は39億円、追徴金は取らない、クラブハウスの内装工事、コースレイアウト(危険な箇所)の一部改修、乗用カートの導入、早期の名変再開などである。
 そして、退会希望者に最も関心が高いであろう、弁済金については前回なされた7%を大きく下回る1%位になるとのお話だった。
 弁済金は低いが、その代わり、これからコースを良くして相場価格を上げて資産価値を高め、メンバーさんのご期待に沿いたいとのお話であった。
 
 続いて、PGM草深代表よりプレゼンがなされた。
 まず、支援金額については20億円。追徴金は取らない、クラブハウスの内装工事、全従業員の雇用維持、早期の名変再開、カート導入に関しては意見を聞いた上で行うとの話であった。
 弁済金についての話は特段なかった。

 最後に、サイカンホールディングスの角田代表及びオーナーの金氏のプレゼンがなされたが、壇上に杉原輝雄氏の姿を見たときは正直私はビックリした。
 支援金額は80億円(構成担保権に23.6億、一般構成債権約33億、租税債権6.6億〜13億など)で、特筆すべきは先回決定された弁済率7%を堅守するというものであった。
 とにかく、サイカンの話はこれまで通りのスタイルの踏襲という内容のものであった。

 以下は、私の受けた感想である。

 実は、この3社のプレゼンを聞くまでは、オリックス対PGMの一騎打ちと思っていたが、20時40分の終了時刻には、これはサイカンホールディングスになるだろうとの思いになった。
 なぜなら、前回メンバー総数7700名のうち、約2500名が7%の弁済を受けて、退会を希望された。これまでの破綻したゴルフ場の中でもこの退会希望者率は多い部類となるでしょう。そういう退会希望者が多いコースでは、弁済率の大小が大きくモノを言います。
 そういう意味では、弁済率の高さでサイカンホールディングスに間違いなく分があります。尚、先回のようなミスがあっては困ると思っていたが、サイカン側は既に綾管財人に資金の裏づけ証明を出しているという話を綾管財人自らも述べておられたので先回のような間違いが起こることはあるまい。
 また、私はオーナーである金氏の言葉「私はこの東千葉というゴルフ場に惚れているだけで、商売と思って参入しようとしているのではありません」に心を動かされた。
 更には、ゴルフ界のドン杉原輝雄プロが「私の名前に掛けても・・・」と話した一言は大きいように感じた。
 あくまでも私個人として感想を述べると管財人の綾弁護士はオリックスに一番力を入れておられるように感じたが、私個人としては、サイカンホールディングスに現時点では分があるように感じました。

 これから8月中旬に掛けて、東千葉から一般債権者の皆さん(メンバーさん)に、3社の内、どの社が良いかのアンケート用紙が送られてくるそうです。
 8月末には皆さんから投票をしてもらい、9月下旬にはスポンサーを決定し、その後、年末にかけて、新たに出される再度更正計画案に賛成するかどうかの投票を行い、賛成多数となれば、来年には認可決定され、新生東千葉が誕生します。

 コース内容そのものの評価が非常に高い東千葉カントリー倶楽部の今後の動向に注目してみたと思います。


平成21年8月4日
作 前田信吾