(特別版)『春が来たと思いきや』

私の名前は渡若造


第61回で報告したように、今年の私のゴルフは下降の一途を辿り、5月までどんなコースに行っても90を切れずに意気消沈していました。スコアを諦め、楽しみ・健康ゴルフを意識すればする程、ゴルフは下手になり、当然意欲は減退してしまいます。ラウンド回数は20年来の最少、スコアはノートに記録するようになって以来最悪でした。そんな記事を見てどなたか「私はこうして老いを克服した」とのアドバイスを戴くのを待っていましたが、まったく反応がなく、自分で考え、研究するしかなかった。老化に何とか打ち勝ちたいと思っていたが、5月下旬の九州遠征から少し立ち直りの気配が見えていました。

一方、自宅から遠方なので年6〜7回しかラウンドしないセントラルゴルフのハンディキャップは17まで下がっていた。Bクラスなら入賞できるかも知れないと甘い希望を抱き、今まで参加したことのない月例競技会に4月に出場してみたが、結果は入賞には程遠かった。その後ハンディキャップ掲示板を見ると私の名札が見当たらない。カード提出枚数が少ないのでハンディキャップがなくなったのか?と探すと何と19の欄に掛かっていた。3年間で9つもハンディキャップが下がったのである。こんな次第なので、クラブから案内をもらったがシニア選手権もグランドシニア選手権もエントリーしなかった。

チャレンジ2回目は10月17日の月例競技会Bであった。71歳の私の同伴者は63歳と53歳の男性である。このコースは以前から競技志向の若い人に人気があり、年配者が少ないのが特徴である。若い人は身体のバネがあるので、ティショットは私より30ヤード先に飛んで行く。私にとって距離の長いホールも彼らはショットが良ければ楽々とパー・オンする。私はナイスショットのティショットの後は長いクラブで打ちグリーンの傍まで運び、必死になってアプローチで寄せる。1〜2メートルの嫌なショートパットに必死になって挑むゴルフは厳しい。


18ホールを終え、結果は自分でもびっくりのスコアとなった。6643ヤード、パー73の私にとっての難コースを39・39の78で回ったのです。内容はパー13、ボギー5でダブルボギー以上はない。パー・オンは5つ、寄せワンが8つ。3パットなし。これでもショートパットを2回失敗している。グロス78はこのコースでは、15年前の自己ベスト75、11年前の77に次ぐ3番目の好スコアである。Bクラスだから当然ベスグロだ。ネット59の驚異的アンダー・パーを記録した。同伴者は勿論、顔見知りの競技委員長は「渡さん凄いねえ」「本当にハンディキャップ19なの?」「これならAクラスでも優勝かも知れない」と驚きと賛辞の言葉をかけられた。63歳時のシニア選手権5位以来の表彰式で支配人が写真を撮ってくれたが、ブレザーを着ていて良かった。賞品は大きな袋に目録が入っている。ゴルフ用品かと思ったら、優勝20000ポイント、ベスグロ賞5000ポイントの合計アコーデァ25,000ポイントだった。これなら2回分無料でプレーできるので、笑いが止まらなかった。


表彰式終了後に千葉市まで戻り、女将さん一人で切り盛りしている旅館に泊まって、ひとりで祝杯を上げた。成功の秘訣は何かと振り返ってみた。一つ目は大きくゆったりとしたバックスイング、2つ目はアイアンでショットする時に悪い癖のすくい打ちをしないように、右手のコックを利かせバックスイングを高く取ったこと。3つ目はアプローチをピッチショットせず、ランニングを多用したこと。4つ目は強めのパッティングだろう。3〜5メートルのパットが3回も入ったのが大きい。
翌日はインターネットで入会した32名のコンペである。この調子なら連続優勝もあり得るぞ、否そうは甘くない、泊まった翌日はいつも成績が悪い・・・と思い巡らせながら早々と21時には布団に潜り込んだ。

翌朝、千葉県の長南カントリークラブへ車を走らせた。このコースはレギュラーティでも6534ヤードもあり、コースレートは70,2と書いてある。飛ばない人には厳しい。先日「ゴルフ日記」さんが78で回ったと報告しているコースである。私は真面目にプレーしたつもりだが、ティショット・アイアンショット・パッティングと何れも悪く、前日とは比較にならない内容であった。結果は45・48で、ネット79の16位に終わった。嗚呼、矢張り昨日のゴルフはフロックだったのか、これが実力だ、平均して似たようなスコアより浮き沈みのある方がよいのだ・・・と自分を慰めながら、渋滞で3時間もかけて帰宅したのでした。

今年は、台湾・九州の阿蘇を含むゴルフツアーを8回、そのうち6回は1泊2プレーのひとり旅を敢行している。健康は有難い。いつまで続けられるか不安だが体力が続く限り今後もやりたいと念じている。さあ、来週は卓球の大会に2つ出場する。月例競技のようにフロックでも何でもいいから上位進出を果したい。


平成22年10月21日    渡 若造