ゴルフ場倒産情報

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2004年8月27日(金)
経営会社:湘南観光開発株式会社
該当するゴルフ場:
平塚富士見カントリークラブ レイクウッドゴルフクラブ
レイクウッドゴルフクラブサンパーク明野コース レイクウッドゴルフクラブ富岡コース
適用:特別清算
負債:600億円

湘南観光開発(株)(資本金1億2500万円、神奈川県中郡二宮町一色1705−1、登記面=東京都港区六本木1−7−28、代表清算人武田晴夫氏)は、8月16日開催の臨時株主総会で解散を決議し、東京地裁へ特別清算を申請、同月27日に同地裁より特別清算開始決定を受けた。
 申請代理人は小竹治弁護士(東京都港区虎ノ門4−3−13、電話03−5405−8125、会員問合先=03−5570−0088)。
 当社は、1959年(昭和34年)11月設立のゴルフ場経営業者。62年に「平塚富士見カントリークラブ(36ホール、神奈川県足柄上郡中井町)」の「平塚コース」、65年には「大磯コース」をオープンするほか、71年にはパブリックコースとして「レイクウッドゴルフクラブ(36ホール、神奈川県中郡大磯町)」の「西コース」を、同様に73年には「東コース」をオープン(82年より会員制ゴルフ場として会員募集を開始)していた。
 その後も、91年には「レイクウッドゴルフクラブサンパーク明野コース(18ホール、山梨県北巨摩郡明野村)」を、96年には「レイクウッドゴルフクラブ富岡コース(27ホール、群馬県富岡市)」をオープンし、計4つのゴルフ場の運営を行っていた。
 なかでも「平塚富士見カントリークラブ」と「レイクウッドゴルフクラブ」は名門コースとして高い知名度を有し、また都内からの足の便に恵まれ、ピーク時の93年3月期には年収入高約81億1100万円を計上していた。
 しかし、その後は個人消費の低迷などから業績はジリ貧。山梨県で計画していたゴルフ場の開発を中止したほか「レイクウッドゴルフクラブサンパーク明野コース」の2期開発も中止を余儀なくされていた。
 過大な借入金も重荷となるなか、2004年同期の年収入高は約38億5700万円にまで落ち込み、連続欠損計上から債務超過となり、また7月には一部ゴルフ場の預託金返還時期を迎えるなど動向が注目されていた。
 なお、今後はゴルフ場事業を事業承継会社へ承継する予定であり、その間の会員のプレイ権は確保される。
 負債は預託金約280億円を含み約600億円。


 9月9日に東京の日本青年館で法人会員制のレイクウッドゴルフクラブの会員を対象にした説明会を開き、同社再建のスポンサーの1社として、日本土地建物株式会社を迎えることを明らかにしたそうです。日本土地建物は不動産ディベロッパーで、大多喜カントリークラブの主要株主でもあります。
 説明会では、株式会社レイクウッドコーポレーション(従来から事業活動をしていた会社を商号変更した)が4コース全てのゴルフ場を事業継承するとしています。
そのレイクウッドコーポレーションに出資する1社が日本土地建物株式会社だとしています。複数企業の出資となり、他の出資会社については「出資会社の意向などもあり、現時点では紹介することができないが、有力企業だ」と説明しています。噂どおり、全国的に知名度の高い企業、あるいは上場企業が出資すると考えられます。
 会員に対する条件はカット後の預託金をレイクウッドコーポレーションに再預託することで、プレー権は従来通り保障されるとしています。但し、預託金等のカット率については明らかになっておりません。
 また、民事再生や会社更生でなく、特別清算を選択した理由については、「債権額で75パーセントの同意がないと成立しないハードルの高い手続きだが、※ソフトランディングが可能な再建を図ることができるため」と説明したそうです。同意率が高くとも、これをクリアできる再建案(協定案)を債権者に提示できる自信が会社側にありそうです。

(ゴルフ特信より抜粋)
※ある経済の状態から次の局面に移行する際に、円滑にかつ正常に移行する為の調整局面を指す

帝国データバンクより