ゴルフ場倒産情報

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2004年10月7日(木)
経営会社:成井農林株式会社
該当するゴルフ場:
白河国際カントリークラブ 郡山熱海カントリークラブ
            
適用:特別清算
負債:約511億円
成井農林株式会社(資本金4800万円、福島県西白河郡西郷村熊倉字屏風谷30−23、代表成井弘之氏、従業員240人)は、9月30日に解散を決議し、10月7日に東京地裁へ特別清算を申請した。
 申請代理人は清水直弁護士(東京都中央区八重洲2−2−12、03−5202−0585)ほか。
 当社は、1901年(明治34年)に創業、51年(昭和26年)4月に法人改組した。当初は薪炭製造販売を行っていたが、その後製材・製缶業に業態を変更、さらに建築工事業、建築資材卸、ガソリンスタンド経営なども手がけるようになった。
 74年には、ゴルフ場「帯広白樺カントリークラブ」(北海道河東郡)をオープンしたのを皮切りに、「白河国際カントリークラブ」(福島県西白河郡、オープン=75年5月)、「郡山熱海カントリークラブ」(福島県郡山市、同=88年6月)、「北海道メイプルゴルフクラブ」(北海道上川郡、同=89年5月)、「北海道クラシックゴルフクラブ」(北海道勇払郡、同=91年6月)、「北海道クラシックゴルフクラブ帯広コース」(北海道上川郡、同=94年5月)、「ジェイクラシックゴルフクラブ」(徳島県板野郡、同=94年5月)の計7つのゴルフ場経営を手がけていた。
 一方、「世界のガラス館」、「地ビール館」、「おかし館」といったレジャー施設を福島、石川、香川などに展開するなど多角経営を行ない、ピーク時の90年3月期には年収入高約102億6500万円を計上していた。
 しかし、バブル崩壊後は不況により利用客が減少、99年同期の年売上高は約75億4800万円にとどまり、設備投資負担も重荷となっていた。
 こうしたなか、2003年には観光事業部門を子会社の株式会社ナルイコーポレーション〈現:親正産業株式会社〉に営業譲渡したほか、同年12月には燃料部門より、2004年3月には建材卸部門よりそれぞれ撤退し、2004年同期の年収入高は約35億5600万円にまで落ち込み、連続赤字から債務超過となっていた。
 一方、各ゴルフ場の預託金は約286億円にものぼり、一部預託金の償還期限延長などの対応をしていたが、金融機関からの借入金も約225億円に達していたことで支払い面はひっ迫していた。
 このため、今年9月には、「ジェイクラシックゴルフクラブ」の営業権を子会社の株式会社熊倉興産(福島県西白河郡)に、その他のゴルフ場の営業権を株式会社クラシック(北海道勇払郡)にそれぞれ譲渡し、当社は不動産賃貸・管理業へと業態を変更したうえで今回の措置となった。
 負債総額は約511億円。
帝国データバンクより