ゴルフ場倒産情報

霞ヶ浦カントリークラブ

2003年02月18日(火)

霞ヶ浦カントリークラブの経営会社である日本ゴルフ振興株式会社が大阪地裁へ民事再生手続き開始を申請

適用:民事再生法 負債:3601億6000万円

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 ゴルフ場経営最大手の1社、日本ゴルフ振興(株)(資本金1億円、大阪市北区神山町1-5、代表大西進氏ほか1名、従業員451人)は、2月18日に大阪地裁へ民事再生手続き開始を申請、同日保全命令を受けた。
 申請代理人は宮崎誠弁護士(大阪府大阪市北区堂島1-1-5、電話06-6341-7404)ほか。監督委員には木内道祥弁護士(大阪府大阪市北区西天満3-13-18、電話06-6363-0391)が選任されている。
 同社は、「法隆寺カントリー倶楽部」(奈良県)の経営を目的に、1963年(昭和38年)8月に法隆寺ゴルフ(株)として設立、66年8月に現商号となった。「法隆寺カントリー倶楽部」を開設後、67年10月「広島国際ゴルフ倶楽部」、68年7月「岡山国際ゴルフ倶楽部」、同年10月「松山国際ゴルフ倶楽部」、69年4月「北九州カントリー倶楽部」と相次いでゴルフ場を開設、国内28コース(関係会社経営の5ヵ所を含む)、海外4コース(中国、タイ、ブラジルなど)を有する、業界最大手のゴルフ場経営会社に成長していた。また、91年4月には関係会社の(株)レオマが中・四国地区最大規模のレジャー施設「レオマワールド」を開設するなど、ゴルフ場を中核とする企業グループを形成、94年12月期には年収入高約245億6100万円を計上していた。
 その後は、景気低迷の影響から98年12月期の年収入高は約211億8800万円にとどまり、損益面では関係会社の清算に伴い多額の特別損失を計上し、債務超過に転落していた。また、2000年8月には不採算となっていた「レオマワールド」を休園、運営会社の(株)レオマに対する貸付金は約600億円に膨らむなど不振のグループ企業への資金流出などで借入金は約1400億円に達していた。
この間、「レオマワールド」の譲渡交渉や、遊休不動産の売却などを進めていたが、2001年12月期の年収入高は約197億3200万円とさらにダウン。その後も「レオマワールド」売却が進まず、貸付金の償却や収益の低下に加え、金融債務の返済負担が重荷となり、抜本的な対策を検討した結果、今回の措置となった。
また、関係会社の日本ゴルフ振興(沖縄)(株)(資本金2000万円、同所、同代表、従業員121人)、(株)宮崎国際ゴルフ倶楽部(資本金2000万円、同所、同代表、従業員94人)、千登世商事(株)(資本金5940万円、同所、同代表、従業員250人)の3社も同日同地裁へ民事再生法を申請した。
 負債は日本ゴルフ振興(株)が約3322億円、日本ゴルフ振興(沖縄)(株)が約190億円、(株)宮崎国際ゴルフ倶楽部が約61億8000万円、千登世商事(株)が約27億8000万円で4社合計では約3601億6000万円。
なお、(株)エスティティコーポレーション(負債3131億円、東京都、2月民事再生法)を抜いて今年最大の倒産となった。

帝国データバンクより