過去にあったゴルフ場経営会社の倒産情報

太平洋クラブ(共通会員権)の経営会社である株式会社太平洋クラブが民事再生再生法の適用を申請

2012年01月23日(月)

適用:民事再生法 負債:1260億円

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太平洋アソシエイツ(共通会員権)

太平洋カントリークラブ御殿場コースなどを経営する株式会社太平洋クラブ、および同グループ6社は、2012年1月23日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請した。

 株式会社太平洋クラブは、1971年5月に旧平和相互銀行グループの支援を得て設立されたゴルフ場運営会社。札幌コース軽井沢コース、三井住友VISA太平洋マスターズが開催されることで有名な御殿場コースをオープン。その後も国内ゴルフ場を次々とオープン、運営ゴルフ場は18ヵ所(提携及び運営受託コースを含む)にのぼる。

 しかし、それまでの土地買収を含めた設備投資に伴う金融債務が巨額にのぼり、1980年代半ばにメーンバンクの平和相互銀行が住友銀行(当時)に合併されて以降は、一部施設を売却するなど紆余曲折を経てきた。バブル崩壊後は、法人客の減少、客単価の下落など、ゴルフ事業を取り巻く環境が厳しさを増していた。こうしたなか、2007年には大手不動産会社と提携して生き残りを図るほか、2010年4月には会社分割により株式会社太平洋アリエスを設立、御殿場コースなど5コースを譲渡していた。しかし、預託金の償還を控え、資金不足になることが見込まれることから今回の措置になった。

 なお、東証1部の株式会社アコーディア・ゴルフがスポンサー契約を締結したことを明らかにしている。

 負債は約1260億円(保証債務380億円を含む)。

 同時に民事再生法を申請した6社については以下の通り。
株式会社太平洋ゴルフサービス 負債12億円
株式会社太平洋ティ・ケー・エス 負債67億円
太平洋ゴルフスクエア株式会社 負債18億円
太平洋ヒルクレスト株式会社 負債27億円
太平洋トリアス株式会社 負債25億円
株式会社太平洋アリエス 負債482億円

なお、2012年1月23日以降受付分より名義書換を当分の間停止します。

太平洋クラブHPより抜粋

平成24年1月23 日

各位

民事再生手続開始の申立てに関するお知らせ

株式会社太平洋クラブ
株式会社太平洋ゴルフサービス
株式会社太平洋アリエス
太平洋ヒルクレスト株式会社
太平洋ティ・ケー・エス株式会社
太平洋トリアス株式会社
太平洋ゴルフスクエア株式会社

代表取締役桐明幸弘

 ゴルフ場の保有・運営を行う株式会社太平洋クラブおよびその子会社の計7 社は、本日、東京地方裁判所に対して民事再生手続開始の申立てを行い、直ちに、同庁より保全命令が発令されました。

 会員の皆様、弊社施設にご来場いただいているお客様、お取引先様をはじめ、日ごろからご支援とご協力をいただいております関係者の皆様に多大なるご心配とご迷惑をお掛けすることとなり、誠に申し訳なく、深くお詫び申しあげます。

 民事再生手続きは、会社の事業を再建する手続でありますので、弊社は今後の手続き期間中も、これまでと変わりなく営業いたします。どうぞご安心いただき、ご愛顧賜りますようお願い申し上げます。
 すでに弊社各ゴルフコースにて承っておりますご予約につきましても、ご予定通りにプレーいただくことが可能です。ホテルでのご宿泊やゴルフ教室などもこれまで通りにご利用いただけます。
 また、これから弊社施設を新たにご予約される場合にも、通常と同様にご予約を受け付けており、各種ご優待券も、これまで通りご利用いただけます。

 弊社グループは、厳正な手続を経て選定された株式会社アコーディア・ゴルフとの間でスポンサー契約を締結しており、今後は、スポンサーの資金的支援のもと、会員の皆様の施設利用権を引き続き保障しながら、体質の抜本的な改善および経営の合理化を図り、弊社グループ事業の早期再建を進めていく所存であります。なお、従来販売促進やコスト改善などの事業提携をいただいている東急不動産株式会社に対しましては、弊社から新たな協力の要請をしており、株式会社アコーディア・ゴルフとともに弊社運営に携わる検討をいただいております。これにより十分なコースメンテナンスを実施し、コースグレードの維持を図るとともに、三井住友VISA 太平洋マスターズについても、本年11 月に第40 回記念大会を開催させていただくべく関係各位にご協力をお願いしていく所存です。

帝国データバンク 太平洋クラブHPより