モリゾー通信

やっかいで可愛い生き物たち

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2010.03.25

ここのところ『春は名のみの暴風雨。(笑)』といった天候が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?目土盛造でございます。

毎年の事ではございますが、冬から春へと移りゆく時期の気候というものは“三寒四温”などと申しまして、一雨毎にあたたかでうららかな季節に変わってゆくものですな。そしてこの時期は、だんだん色々な生き物が目覚める季節でもあります。『んあ〜〜〜!よく寝た〜〜〜!そろそろ“ニョロニョロ”してみるかな?んっ!』などとアオダイショウが。『ファ〜〜〜しみじみ暖かくなってきよったな!それでは、ぼちぼち“ノシノシ”しよりまひょか?』とツキノワグマが。
さまざまな生き物が目を覚ましますな。

そんな春のある日、何気なく庭を見ていると『ありゃ!まぁ!これは〜〜〜!』
いやはや拙者58年間生きてきて、生まれて初めて見ましたぞ!地面がモリモリと浮き上がり、ドンドン土が飛び出して来る様を。まさにリアルタイムで!大人げないのが自慢の拙者『うおりゃ〜〜〜!』と、手にはスコップ、サンダルも履くか履かないかのうちに庭に突進でございます!そうです!モグラ様のお出ましでございます。

以前から拙宅の庭には、モグラ様がお作りになられた“モグラ塚”が頻繁に出現し、その度に『だ〜〜〜!オラの家の芝を返してくだせえまし!お願えですだ!モグラ様〜〜〜!』と懇願している最中でございましたから、そりゃあもう大変でございます!『んのヤロー!おとなしくしていたら付け上がりやがって!くたばれ!この悪代官ヤロ〜〜〜!』ザクッ!ザクッ!ザクザクッ!振り下ろすスコップにも力が入ります。そして見事な空振りでございます。(笑/泣)丹精込めたおのれの芝は無惨に隆起し、芝の下からドッサリの土が・・・。泣く泣く隆起した芝を平らにならし、再びリビングルームへ戻るや否や“モリモリ!パッパッ!”再度の攻撃が・・・。またまた『うおりゃ〜〜!』サンダルも飛びますな。これを繰り返す事3度。さらに、性懲りも無いその穴に強力ホースにての“水攻め”を!『んよっし!これでヤローも降参しただろーよ!えっ!どうよ!』

翌朝、寸分違わぬその場所に“モッコリ!・・・昨日なんかよりもっとモッコリ!”「盛造、ざまーみろ!。」『モグラ様、完敗でございます。このモッコリ具合、今までで一番の出来栄えかと存じます。あなた様の縦横無尽の活躍に、今後一切文句は申しません。ですので、もう少しだけ、もうほんの少しで結構ですので、拙者の庭でのご活躍を“穏便に”済ませていただけますと、ありがたき幸せにございまする!へへ〜〜〜っ。』

週末をニコニコ過ごす拙者の小さな家の小さな庭には、海にほど近い里山の中にあるせいか本当にさまざまな野生動物が来訪します。毎朝5時半に決まって『ケン!ケン!』とステキな鳴き声を聞かせてくださる大きなキジ。どっちかというと『うるせえ!』。早朝の寝ぼけ眼に“キジも鳴かずば撃たれまい。”を実感いたします。さらに裏の竹林の中でうごめく太ったタヌキ。庭の片隅に、食べかけの落花生のカラを埋めて歩く野うさぎ。すぐ前方1メートルのところで、悠然と怖い目でこちらを見る(実に目つきが悪い)巨大なゴイサギ。さらには垣根から顔をのぞかせる大きなアオダイショウ。はたまた裏の川からノコノコやって来る足の裏ほどもある立派なカメ。鳥にいたっては、もう書くのが嫌になるくらい様々な鳥が庭にやってまいります。キジバト、ムクドリ、ジョウビタキ、モズ、メジロ、ウグイス、ツバメなどなど・・・もう好きにしてくだせえ。お代官様。あとはご近所で飼っていると思われる猟犬が猛スピードで庭を横切り、まさに拙者の庭は“無法地帯”でございます。動物嫌いの方にはたまりませんな。

しかしながら、生来の動物好きの拙者。『皆様方、ちょっぴり庭を使わせていただきますね。』とお断りした上でさせていただく、ささやかなアプローチ練習。一時大発生した大きなクモの巣を『ども、すいません!恐縮です。』と払いのけ、妙に白熱するバドミントン。先住の諸先輩方に敬意を表しながらの、日々を過ごしておる週末の目土盛造でございます。モグラも、ヘビも人間にとっては“やっかい者”なのかも知れませんが、立派な先住民であり必ず何かの役に立っている生き物たちなのであるなあと、最近はシミジミと思っておる少々枯れてきたオッサンなのですな。

ま、今回の表題“やっかいで可愛い生き物たち”という事から申せば、それは拙者のゴルフの友人たちかも知れません。いい年をしたオッサンたちが、ゴルフをする時はまるで小学生のよう。『オレ、今度新しいアイアン買ったもんね!どうよ?いいでしょ?ね!いいでしょ?』「うん、ナイスなアイアンだね。」『今日、オレまだイーブンだもんね!どうよ!凄いでしょ?凄いでしょ?』「さすがっ!おまえは凄いわ!そのままガツンといっちゃえよ!」『ねえ、ねえ、どういうルールにする?え?そんなルールじゃダメじゃん!オレの考えた新ルールでどうよ?へへへ。オレってアタマ良い?』「分かった。その新ルールでいきましょう。実はオレもそれやりたかったのよ!」『おら〜〜〜!どうよ!オレの飛距離はよお!』「しぇ〜っ!本日一番!お見事っ!」『オレってさあ、最近一皮むけた気がすんだけど、もしかしたらいけてるでしょ?』「なるほど、良くなったねえ。いけてる!いけてる!最高だよ!」
と、このように大人のゴルファーの皆様方は、意味のあまり無い相づちを打つのが常でございます。本当は『それほどでもないけどなあ・・・。まあ、良いか。オレも大人になったもんだなあ。』というケースがほぼ100%なのですが・・・。(笑)

普通に地位も名誉もある方々が、このようにゴルフとなると“やっかいで可愛い生き物たち”になってしまわれますな。拙者もこの例に漏れず、ついつい“もうすぐ小学生”になってしまうのは、それほどゴルフというゲームが“無邪気に楽しむ”という遊びの原点を有している物だという証拠でありましょう。

“やっかいで可愛い”というのは、庭に出没するモグラなどではなく、本当は人間たちだという事を最近ようやく分かってきた拙者でございます。しかし、拙者の友人たちを“可愛い”なんて・・・口が裂けても申せませんな。ワハハハ!
皆様方も動物たちは言うに及ばず、“やっかいで可愛い”ご友人方とさらに仲良く、ますます楽しいゴルフをなさってくださいませ。

春の一日。少しノホホンとした駄文をしたためた目土盛造でございました。
徐々に桜も咲いてまいります。皆様方、楽しいお花見ゴルフをなさってくださいませ。では、また次回のモリゾー通信でお会いいたしましょう!