京カンの教官 目土盛造

京カンの教官 目土盛造/

9番ホール

2006.03.07

京カンには、その昔研修生がたくさんおりまして、拙者も一緒によく練習したものでした。東総地区研修会のAクラス、Bクラスそれぞれ何名かいて賑やかに「盛さん!次回からAクラスに昇格ですよ!」ですとか「あっちゃ〜!前回メチャ叩きしちゃいまして、今度からBクラス落ちかも知れませ〜ん!」などなど多くの若者がプロを目指して切磋琢磨しておったものです。まぁ“若い身空”の連中が給料ン万円の過酷な研修生な訳ですから、たいがい「盛さん!握ってくださいよ〜!」でちょこちょこお小遣いや夕飯をせびられました。(笑)中には、拙者に負けて未だに払ってくれない“猛者”もおりますな!N君!出世したらご馳走してね!(笑)今回は、そんな研修生のお話も入れながら、9番ホールをご紹介しましょう!

アウトコースの最後のホールにやってまいりました。8番ホールで一息ついて「お〜よーやくここまで来たかぁ・・・。」とほっとするのもつかの間、ここが実に“いやらしい!”。グリーンまでず〜っと続く右の池!フェアウェイがそんなに狭い訳ではないのに競技になると“左に逃げまくり!”。あげくの果てが左の林の斜面にズッポリ!後ワンストロークで優勝も狙えるという位置にいると、その後のチョン出しで「あ〜あ〜・・・これでボギーは堅いなぁ・・・しくしく」という状態ですな。そのような精神状態でサードショットの“勝負”に勝てる訳がありません。大体気落ちしたあげくにダボ・トリが待っているという寸法ですね。拙者も左の林から無謀にもグリーンを狙い、なんと!11打も叩いて“即死”したことがありますぞ!気を緩めずに力を振り絞るホールと言えましょう。
さて、大昔にこのホールで拙者達2組のパーティーが“日没寸前”にこのホールを迎えた時、キャディーをしてくれていた研修生のI君とA君に『おぉ!おまえたち最後だし、俺のクラブで打っちゃえよ!』I君はその当時、もう少しでプロテストにも合格する腕前の研修生。A君もバリバリの研修生。拙者の仲間とあわせ10名が薄暗くなったティーグランドからティーショット!まずI君。「盛さん!スプーンお借りします!」グッショ!でフェアウェイセンターに230ヤード!さすが、ステディ!続いてA君。「盛さん!自分はドライバーでガツン!といっちゃいます!もしワンオンしたら今日の晩飯いいですか?」『お〜し!いいぞ!ガツンといったれ!』
“ガツツツ〜ンンン!”凄まじい音を残してボールは・・・!なにしろ身長180センチ体重80キロの若者のショットです。誰もが“ワンオンしたか?”と思ったらボールはなんと!10番の練習グリーンに「ナイスオン!」「盛さん、晩飯は?」『A君、後で職員室に来なさい!』(笑)
そんな若い研修生たちも、最近とある結婚式で久しぶりの再会をしたところ、あの問題児もこの問題児も、みんな“ただのオッサン”になっとりました。まさに“青年老いやすく学なりがたし”ですね。ちなみに、当時から数えて現在の山本プロ以外に、プロテストを通過してプロになった研修生はおりません。ただ、京カンでの研修生時代に培った経験は、彼らの人生に大いに役立っていると思っておる拙者です。みんな!頑張って違うフィールドで活躍してくれよ!
さて、このホールの攻め方ですが、ティーショットは右の池を恐れずにフェアウェイセンター狙いで!ドライバーは必要ないかも知れませんぞ。セカンドはピン位置によって攻め方が変わりますが、右に切ってある場合ワンクラブ大きめのクラブ選択を。左の場合はグリーン左のカラー狙いなら充分パーが拾えるでしょう。万が一、右のビーチバンカーに捕まってしまった場合は“勇気を振り絞って”思い切りフェースを開いて上からドン!のバンカーショット!後はみなさんの腕次第ですかね。(笑)

さて今回の“富里おすすめスポット”はちょっとお休み。京カンにいらっしゃるみなさんに“お願い”というかご提案ですね。いつも来場している常連の方々は「おはよう!」「こんにちは!」「ありがとう!」といった挨拶が日常茶飯事でとても気持ちがいいことなのですが、時折いらっしゃるメンバーさんやゲストの方々にも“気持ちよく”なってもらいたいというのが拙者の願いです。ゴルフ場は“見知らぬ人が知り合いになる”社交場だと考えています。別に不用な話をする訳ではありませんから“袖すりあうも他生の縁”見知らぬ方にもすれ違ったら挨拶をいたしましょう!それだけで“気持ちのよい”クラブライフが送れると思いますぞ!さぁ、ハーフが終わって昼食タイムですね。レストランでもマスター室の前でも“気持ちのいい”挨拶を是非してみてくださいな!