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第51巻 私の履歴書  トム・ワトソン著 日経新聞連載中

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「♪ありのぉーっ、ままのぉーっ、すがたぁみせるのよぉぉぉ。」

あ、すいません。気がつかずに熱唱しておりました。一週間のご無沙汰でした。まこっちゃんです。

皆さま、もうご覧になりましたか?「アナと雪の女王」。ディズニー映画の興行記録を塗り替える大ヒット上映中です。まだご覧になってない方は是非。もうご覧になった方は、2回目は日本語版で、3回目は3Dで、さらに4回目は"みんなで歌おう♪"(歌詞付き)版で、観客全員で一緒に歌っちゃってください。

ちょいと前から話題になっていたので、私も観てみたかったのですが、さすがにディズニー映画を良い年齢をした親爺が一人で観ていたら、隣に座ったカップルが気持ち悪いだろうと思って躊躇して観ていませんでした。

ゴールデンウィークに入った土曜日に妻に恐る恐る「一緒に行かない?」と誘ったところ、珍しく快諾。張り切って日本橋に新しくできたTOHOシネマズまで出掛け、「TMX」なる巨大スクリーンで、(更に普段は観ると眩暈がして気持ち悪くなっちゃう)3Dで夫婦仲良く鑑賞してきました。しかも、どちらかが50歳以上だと夫婦割引なるものが力を発揮。ぐんとお得な料金です。もっとも、妻に「あれ買え」「これ買え」と買い物に付き合わされて、結果的には大損害でしたが。

ストーリーは、まぁ、なんですか、その、えーと、ディズニー映画です。(笑)

ただ、主題歌の「Let it go」がとても耳に付きます。観終わると頭の中で、ずーっと「レリゴ―ッ、レリゴ―ッ」って音楽が流れるようになります。

翌日の日曜日は理事長杯一回戦です。映画から帰った後、夕方から、滅多にいかない練習場に行って明日に備えます。でも、頭の中はずーっと「レリゴーォ、レリゴーォぉぉ」です。ちなみに残りの歌詞は覚えていないので、ここの部分だけエンドレスになります。でも、なんだか良い当たりが出るので、明日に向けて期待が高まります。

もっとも、「つまらないゴルフ」には期待もワクワクも厳禁です。ぐっとこらえて、「レリゴ―っ、レリゴォォォォ」と練習です。明日に向けて体力を温存するためにも早々に練習を切り上げて家に帰ります。

家に帰ると、明日の理事長杯のことでまたソワソワしてしまいます。相手は研修会の若手で、ハンデ8。私はハンデ14ですから、6枚ハンデがもらえます。もっとも、向こうの実力はハンデ5以下。関東アマにも出場する実力派で、予選では78で回ってネット2アンダーです。私との実力は10打ぐらい違いますが、マッチプレイは何が起こるか判らない。とにかく6枚あるハンデキャップホールで負けない。最低でもボギー、できればパーを獲って勝っていく。残り12ホールのうち半分以上引き分けることができれば、ハンデキャップホールの行方次第では、勝負にもつれこめるはずです。とにかくボギー以下で回ること。18ホールの内2ホールくらいはダボ以上を叩くかもしれないが、6ホールでパーを獲ることを目標にしよう。一回戦さえ勝つことができれば、後は勝てる。優勝したらニ階建てのバスを貸し切って、優勝パレード&優勝パーティをやろう。

考え始めると、またソワソワしてしまう。これでは、課題の「つまらないゴルフ」にならないので、動画サイトにある様々な「アナと雪の女王」の動画を観て過ごしました。これが、なかなか楽しい。観て来た英語版以外に「Let it go」を日本語やスペイン語で歌っています。日本語版は、松たか子さん。(May-J版もあり)上手い女優さんだと思っていましたが、歌が絶品。

それまで「レリゴーッぉぉ、レリゴ―ッぉぉぉ」だったのが、「ありのぉぉ、んままのぉぉぉ」に変わります。

これ以上、動画サイトを観ていると、ゴルフのレッスン動画や、色っぽい動画とか見始めて寝れなくなってしまうので、早めに切り上げ就寝です。夢の中で、松たか子さんが「ありのぉぉ、ままのぉぉぉ。」と歌ってくれるのを待ちながら熟睡です。

結局、松たか子さんは夢に現れず、理事長杯一回戦の朝になりました。

行きの車の中から、「レリゴ―ッぉぉぉ、レリゴーォォォ」と歌いながら、昨日の練習のリズムで打とうと精一杯です。しかしながら、相手が悪かった。

なにしろ、敵はドライバーが280ヤード飛んでフェアウェイ。私のナイスショットより50ヤードは飛びます。途中で私がドライバーで今日イチの当たりをしたら、5番ウッドで私のボールを越えて行きました。しかも、アイアンが正確。16ホールの内9ホールをパーオンして、外した7ホールの内ボギーが3ホール。

それでも、私も頑張って食らいつきました。ハンデホール6コでは一度も負けず、4勝2分け。でも、残り10ホールが1勝8敗1分けです。15番で3ダウンとなってドーミーになり、最後は16番のハンデホールで私がパーを獲った後、5m以上あるバーディパットを決められて万事窮す。ギャフン。という音が私の胸の中で響きます。

惨敗でした。2ホール残して3ダウン。3&2の敗戦です。

敗因はハンデホールで勝つことを重視しすぎて、他のホールでの勝負で「位負け」してしまったこと。ハンデホールは6コのうち4コ同スコア以上だったのですが、他のホールでは2つしかなかった。特に最初の3ホールで2ダウンしてしまったまま追いつけず。一度もアップできませんでした。

一回戦負けは時間が余るので練習に出ました。

悲しみに打ちひしがれながら、自らを元気づけるためにまた歌います。「ありのぉぉぉ、ままのぉぉぉ。」ん?今のショットよかったな。次も「ありのぉぉぉ。ままのぉぉぉ。」ん!また、ナイスショット。

これはひょっとして?「ありのぉぉぉ」でテイクバック。「ままのぉぉぉ」でスイング。ついでにフィニッシュの形のままで「すがたみせるのよぉぉぉ。」

特に、「ままのぉぉぉ」が、スイングのフォローが長くとれる感じが出ます。

試しに英語版の「レリゴ―ぉぉぉ、レリゴーォォォ」でも試してみましたが、「リ」=itの部分で引っ掛かる感じがあって、テイクバックもスイングもスムースさにかけます。

「松たか子じゃなくちゃダメなんだ!」

惜しい。ラウンド中に英語版では無く松たか子版=日本語版で歌っていれば、違った結果になっていたかも。このショットなら戦えたのか?

そう思いながらもやはり、ドライバーで50ヤード置いて行かれたショット力の差は如何ともし難い。230ヤード程度真っ直ぐ行ったと言っても、そこまでのゴルフだ。どうする?更なる飛距離を求めてスイング改造をしていくのか?それとも、このままスイングを固めながら、スコアメイク力を磨いて年齢なりにゴルフを熟成させていくのか?

答えは、その日の日経新聞の「私の履歴書」(なんとトム・ワトソンが連載中)の中にありました。トム・ワトソン先生はこう書いていました。

「ゴルファーという人種は常にスイングを変えている。それは時にボールの位置であったり、時にバックスイングの方法であったりする。ある方法がうまくいかなければ、また別の方法に目を向ける。その目線の先にあるのは、いつでも「完璧なスイング」なのである。」


私の「スイングを巡る冒険」はこれからも続きそうです。

もっとも、しばらく次の巻をお届けするまで、また何カ月か時間がかかってしまうかもしれません。そんな時は、「あー、またスイングを巡る冒険に出掛けて留守にしているんだな」と思っていただけるとありがたいです。