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会員制倶楽部の破綻はもうしばらく続きます 独りごと

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2015年3月27日

 今年は1月に千葉国際が破綻しました。2月には伊勢原・大秦野が破綻しました。すべてPGMがスポンサーに決定しているプレパッケージ型民事再生法です。

 このコーナーにおいて、私は“昨年3月でゴルフ会員権での損金処理が認められなくなって、会員はゴルフ場に請求するしかすべがなくなりました。これにより、間違いなく会員制ゴルフ場の破綻件数は増える”と何度も書いてきていますが、現実となっています。
 会員制ゴルフ場の場合、株主会員制ゴルフ場以外の預託金制ゴルフ場は、この預託金問題が常に付いて回ります。
 間もなく4月に入りますが、これらの問題を抱えたゴルフ場は今後も力のあるPGMなどがスポンサーとなるプレパッケージ型の民事再生法を申請するでしょう。今年中に、まだまだこれらが行われると私は見ています。
 預託金を抱えるゴルフ場であっても常に買い希望者が多く、会員権相場が額面を上回っているところは問題なしですが、そうでないところは大丈夫とはなかなか言い切れないのが現実でしょう。

 なるほど、証券額面の預託金問題があるところは危ないだろうが、そこには問題はなくコースの名変時に払った名変預託金に関しては退会時には戻って来るんだから大丈夫なんじゃないの?
 確かに、今までにおいては返って来なかったコースはほとんどありませんでした。ほとんどと書いたのはまったく無かったわけではないからです。
 私が10年ほど前まで入会していた太陽という静岡県の会員制ゴルフ場は、バブル期に名変預託金300万円を徴収していたゴルフ場でした。が、ある日、300万円は返せなくなりましたと告げたのです。その代り、その方々には登録プレーヤーをお一人付けますのでどうかこれでご勘弁を!と勝手に太陽はそう規約してしまいました。それにより、A権、B権(これが300万円を払っていた人の権)とこれまで1種類だった会員権が2種類になり、売買がされはじめたのです。会員さんを始め我々も、もう、ポッカーン状態でした。
 で、今はその太陽、どうなったか?と申しますと、数年前のある日営業を止めてしまい、その後破産となり、営業を長期に渡り休止していました。が、現在は違うゴルフ場名となってその後営業されています。尚、破産後、そこを買われた現経営者の方にはなんら問題はありません。

 私はここでこのことをとやかく言ってるのではなく、こういうことも過去にはあったという話をしているのです。
 名変時に預託金を取っているゴルフ場がそれをなしにするとか減額するとかはなかなか出来ないのです。なぜなら、経営の根幹を揺るがしてしまう事柄だからです。
 このこともここ独りごとで何度も書いてきていますが、このなかなか出来ないことを段階を踏みながらも確実に実行し、当時300万円取っていた名変預託金を減額してきたゴルフ場(200万円にし100万円にし、現在は50万円に下げている)も少ないながらあるのです。
 その名前は武蔵野ゴルフ倶楽部です。現在、武蔵野は買い人気のあるゴルフ場の一つですが、これらの預託金はいずれ返さねばならないお金であることに真正面から向き合い、減額という必ずや経営者にとっては痛みを伴うことをしっかり実行してきた武蔵野が現在人気倶楽部なっていることは至極当然であります。

 私が申し上げたいのは、会員制倶楽部への入会をご検討されておられる皆様方にそういうコースとそうでないコースの見極めをしっかりして欲しいと思っているのです。
 どうして見極めるかですか?私がアドバイスを申し上げるとすれば相場は正直である!ということです。自分の倶楽部の相場に憂いを覚えて何らかの措置を取るゴルフ場倶楽部は向上しようとする倶楽部であり、行動を起こせる実力(財政面も含めて)がある倶楽部です。
 前記の武蔵野はもちろんながら、東松山や立川国際も云うなら行動を起こせたゴルフ場倶楽部に該当するでしょう。
 今後益々、ゴルフ場のこれらに対する考え方によって、ゴルフ場倶楽部の相場価格に違いが生じてくると確信しています。

 併せて、今年もゴルフ場としての事業を廃業するコース(関東だけでも2月に旧西南・3月にダイナミック・鷹彦スリー)が多いのですが、今後益々、会員制ゴルフ場そのものの数が大幅に減少していくことも間違いないでしょう。
 そして、立地面、財務面、人気面、そして会員の質の良し悪しによって、ゴルフ場会員権の相場が決定されるとともに、憂いを取り除けるかどうかによってゴルフ場の存亡そのもの自体に関係してくることも間違いないことでしょう。

 ≪お知らせです。≫
 現在、弊社のアクセスカウンターは5,931,000ラウンドを過ぎました。最近は毎月44,000ラウンドずつ増えています。そうなると、ゴールデンウィークあたりが600万ラウンド達成となる見込みです。
 で、600万ラウンド記念加賀屋杯の開催は、7月27日(月)を予定しています。場所はまだ発表いたしませんが、開業20周年記念でもあり、名の通ったゴルフ場を加賀屋杯で貸し切って100名ほどで開催いたしたいと思っています。
 楽しい会に致したく存じますので、縁の皆様方、ぜひぜひこの日はお体をお空け頂き、ともに過ごして頂ければ幸いです。
 あと、4か月後のことですが、どうか、このイベントのこと、宜しくお願い致します。

 以上、今週の独りごとでした。