独りごと

ゴルフ場は夫でメンバーは妻

2010年01月15日


 先程、ここ数年この時期の恒例行事となっている、ゴルフ16団体新年会に行って参りました。
 毎年、素敵なゲストを招いてのトークショーが楽しいのですが、今年は新春座談会“祝・オリンピック正式競技 決定!-ゴルフの未来-”として開催されましたが、残念ながら私にはイマイチの座談会のように感じてしまいました。
 原因はズバリ、笑いが少なかったからでしょう。また、司会者の方のお話が長かった為、3人のゲストが霞んでしまったというのも原因でしょう。

 やはり、話には笑いがある程度ないと面白くないし、だいたいがじっとしながらイスに座って1時間強をじっくり聞くって難しいですよね。

 今年、私前田信吾ゴルフが掲げる会社方針は“常に笑いが充満する会社”作りであります。そして、加賀屋ゴルフに来られた方々が、より元気を持って帰っていただける様な“常に元気モリモリの会社”作りを目指して活動致しますので、ぜひとも弊社にお立ち寄り頂き、笑いと元気を持って行って下さいませ。

 さて、今週は、渡若造さんから頂いたご質問をこの独りごとの中でお答えしようと思います。
 私が渡さんから頂いた質問内容は『2大外資を筆頭とした相次ぐゴルフ場年会費の値上げを加賀屋ゴルフの社長はどう理解されますか?』でした。
 私は、ゴルフ場とメンバーさんとのあり方について、私は結婚(家庭)に例えて良いのではないだろうかと思っています。つまり、ゴルフ場は夫であり、メンバーは妻であります。尚、その家庭には友人たちも時々遊びにやって来ます。

 渡さんの質問のお答えに入る前にまず今年、年会費が上がった(る予定の)コースをご紹介しますと、石坂・彩の森・寄居・(中山)・(富里)などがございます。
 ちなみに、私の記憶が正しければ、この年会費の上昇が始まったのは2004年から一気に料金が上がった習志野からであります。2003年12月19日号、2005年11月25日号、2006年2月10日号、2007年1月26日号などが関連資料です。

 ところで、現在、年会費が高いコースはどこか?と申しますと、関東で一番高額の年会費のコースは105万円のイーグルポイントです。そして、続いての高額コースは25.2万円の東京ゴルフ倶楽部、続いて21万円の小金井、スリーハンドレッド、続いて18万円の相模、程ヶ谷と成田ハイツリーが続きます。
 これらのコースのほとんどでウチのクラブの年会費が高いからどうのこうのという類の会話はそうメンバーさん同士ではなされないと想像します。なぜなら、それらのメンバーさんは大概富裕層の方々ばかりだからです。
 そして、それらの会員さんは確かにウチの年会費は他に比べて高い(高負担)けれども、ウチのコースはメンバーからでないと平日の予約すら出来ないし、いつでも好きな時にプレーが出来るから(つまり高福祉)だから全く問題がありません、だから年会費が少し高かろうが全然いいんです!ときっと思っておられるはずです。それに、我々第3者からは「あっ、○○さんはあそこのメンバーなんだ、すごいなー!」という畏敬の眼差しで見られるという優越感もあるかもしれません。あっ、但し、この最後のフレイズはあくまで私の想像なので、本当の富裕層の方々の気持ちかどうかは分りませんので悪しからず。

 つまり、そのコースが高負担であっても高福祉であるならば、決してメンバーからは年会費が高いという不満は出ないのです。
 つまり、所謂名門コースからは、メンバーを経営者側サイドに立たせ、経営責任をメンバーで取るというのが基本理念である。だから、夫は妻の幸せのことをまず第一に考えているから夫婦仲も良い。

 また、ゴルフ会員場によっては、年会費が無料のコースもあります。ちなみに、東京、神奈川、埼玉、千葉、茨城、栃木、群馬の1都6県ではそれらのコースは、小田原湯本・大千葉・千葉新日本・紫(あやめ)・常陽・利根パーク・取手国際・大倉・サンコー72です。これらのコースでは無負担というのがここのメンバーの特権であります。メンバーさんにとっては、ウチのコースは年会費が無料なんです!だから、とっても居心地がいいんです!と誇らしげに話すメンバーも多くいらっしゃるでしょう。
 これらは、あまり妻にあーしろ、こーしろと目くじらを立てないので仲も良ろしい。

 それらに対して会員権相場が年会費より安くなっているコースも結構あります。これらのコースのメンバーさんは自分のコースはここですよー!ときっと声を大にしては言いたくないのではなかろうか。そして、それらのコースに新たに入会したい人もそう多くはいるまいと想像する。
 更には、メンバーとビジター(ゲストではない)との予約における区別がなされていない、つまりは何人誰でも(メンバーであろうとなかろうと)が同じように予約を取れるコースなのに高額の年会費を取っているコースがある。これらのコースのメンバーは同じく私はここのメンバーです!と声を大にして言えるだろうか?とりあえず、メンバーとしてプレーはしているが、本当の意味での満足はしていないのではないだろうか。
 メンバーとビジターの違いはプレー料金だけで、メンバーは更にはその会員権の価値と同様或いはそれ以上の高負担を毎年必ず強いられるとしたら、ゾッとしますよね。
 これらは、夫は仕事をしていないのに妻にだけ内職を強要している、または、妻をいたわらないばかりか、毎日毎日色んな友人を家に連れて来てはドンちゃん騒ぎ。そんなことばかりが続けば、いかなる良妻賢母の妻であろうと離婚を考え、やがてはこれらの家庭は崩壊するでしょう。

 かといって、当然ですが、妻だけが強い家庭でもこれまた崩壊します。ですが、圧倒的に日本のゴルフ場は男尊女卑であります。
 すでにいくつかのゴルフ場は、実質は家庭崩壊しているコースもあるでしょう。

 石川遼選手や宮里藍プロや横峯さくらプロや有村智恵プロなどが台頭し、ゴルフがオリンピック種目になった今、ゴルフは楽しい!ゴルフが大好きだ!!だから、会員権も欲しい!!でも・・・・・・、と躊躇している人がいます。
 つまりは、結婚したいのに、結婚生活に不安があり、思い切れない人がいるというのと同じです。

 私は多くのコースに入会させていただいています。そこで受ける満足感は、決して上記の理由だけではありません。そして、私はそのことをきっと誰よりもよーく知っている人間であるとも思っています。
 ですが、結婚にはお金で買えない幸福感がいくらあると分っていても、そしてそれがいくら大事だと伝えてみても、妻になろうとしている人が将来の夫となる人から金銭的な扶養を得られるのか心配になったとしたら、結婚に踏み切れないのではないだろうか。
 今の状態を続けるなら、メンバーになろうとする人は減り、きっとこれまで以上にゴルフ場の名変料収入は減って来るでしょう。そしたら、また年会費を上げて凌ぐんですか?これこそ、負のスパイラルではないでしょうか。
 
 メンバーが高負担しても高福祉があるなら構わない、しかし、メンバーの低福祉を今後も続けるならば、負担を軽くすべきである。夫は、夫の立場からいくら眺めていても妻の立場は分らない、妻から離婚を言い出される前に、速やかに改善すべきではないですか。
 そして、無論、それを改善してくれとゴルフ場さんに誠意を持って伝道していくのがこの仕事をしている私の役目であることは云うまでもない。
 
 以上、今週の独りごとでした。