独りごと

リーマン以降の東京都の会員権相場

2009年10月30日


 いつもながらでございますが、本当に時が経つのが早い。もう早、10月が終わろうとしています。
 リーマン以降、会員権市況も激動の1年を続けました。リーマンショックの余波を受けながら、今年1月〜2月ごろが最も価格が下がった時期だったはずと6月頃の私は思っていたのでしたが、今秋に入ってからの個別銘柄の下げはキツク、そのはずだった時期の価格を下回ってしまっているコースも出てきました。
 
 今週はそんな会員権を東京都にのみスポットを当てて、リーマン以降の会員権の動きを追って見たいと思います。

 東京の場合、ほぼ安定推移している銘柄が多い中、桜ヶ丘の地合いの強さが抜きん出ています。お決まり的に2月3月と弱含んだ後は堅調な動きを見せ、その後はずっと高値を維持しております。相場価格日本一の小金井でさえも7月8月の高値6800万円から若干ながら下げているにも関わらずであります。
 リーマン以降、そう大きく上がらないものの、ずっと横ばいでほとんど動かず安定している銘柄は、八王子・府中・東京国際・武蔵野であります。
 逆に、リーマン以降の下げ相場以降、他のコースが上がリ出した春頃も目立った上昇もみせず、今ではなんと春先より大きく下げてしまった残念なコースもあります。その残念なコースとは、青梅・相武・立川国際の3コースであります。
 何が原因でこうなったのでしょうか。なかなか良い回答は出てきません。となると、考えられるのは名変料の金額となるのではないでしょうか。相武以外はなかなか良い回答が出てきません。

 2003年に秋以降、青梅が大きく値を飛ばし、更には、会員権が急上昇を見せた2005年以降は立川国際が大きく上昇し、暫くして弊社より購入の方々は良い時期に購入したと大層喜ばれておいででした。
 が、今はその青梅も大きく値を下げ、それに呼応するように立川国際もその2005年急上昇の価格よりの下がってしまっています。そして、母体が変わってしまった相武に至っては、更に、悲惨な状況となっています。
 東京都のゴルフ会員権は他の県のコースに比べて名変料及び名変預託金が高いのが特色です。9ホールの東京都民を除くと、最も名変料の安いのがGMG八王子と東京五日市、そして武蔵野の52.5万円です。但し、武蔵野はその他に100万円の名変預託金が必要となります。
 確かに、東京都のコースは他県に比べて固定資産税が高いなど不利な要素があるのは確かですが、他の県に比べて、名変料の割合が高すぎるのもこれまた事実であります。
 高速道路の休日1000円が定着した今、これからは更に、確かに住まいからは近いけれどもそれほどコースそのものに魅力がないとしたらならば、なかなか若い方は行こうとしないでしょうし、現在の会員権相場に対して、現在の名変する際の金額負担が大きすぎますので、余計30歳代や40歳代の方は購入(入会)されないと思われます。
 相場がそれなりであるならば、依存ございませんが、もし、買う時と売る時の価格が不変と仮定するなら、評価が50万円以下の評価をされているコースに預託金を含むとはいえ、250万円とか300万円を出し難いですよね。例え、売却時には必ず名変預託金が返って来ようともです。

 2005年以降、会員権が大きく上昇した時、安易に名変料や年会費を上げるコースが続出しました。であったなら、価格が下がった今、逆に入会諸費用を安めに設定し直すことも必要なのではないでしょうか。
 残念ながら、一旦徴収し始めた名変預託金をなくすことは、なかなか容易ではありません。(これまで2003年秋には青梅が名変料を半額の100万円に減額と2008年秋武蔵野が名変預託金を100万円に減額【ちなみに武蔵野は2001年に名変料100万円の名変預託金300万だったのを減額した】)くらいしかありません。返すのが当り前とは申せ、減額することで、名変の度にゴルフ場が出金し続けるのは苦しいものと想像します。だから、ゴルフ場もおいそれとは出来ないんでしょうね。で、こう見ると、武蔵野はかなり頑張っていますよね。

 人間、購入しようとするコースの価格が上がらなくともいいとは思いながら、下がるのは歓迎しませんし、大体、下がるものにはお金を使いたくないですからね。
 歴史と文化を併せ持つ東京の老舗コースが再度元気を取り戻すには、価格が大幅下落した今だからこそ、名変料を含む名変諸費用の価格を再度見直すべきではないでしょうか。そして、それにより、活性化を計り、ゴルフそのものによる収益を改善させるよう図るべきではないでしょうか。
 さすれば、必ず、そのゴルフ場のメンバーになり、自分のクラブにお金を落とそうとする方が増えてくると思うのですが、、、、。

 以上、今週の独りごとでした。