2009年10月09日

神の子・石川遼


 10月に入り、俄然、ゴルフ界が盛り上って参りました。先週行われた日本女子オープンも白熱した試合でしたが、とりわけ、コカコーラ・東海クラシックはすごかったですね。
 おそらく、実際に三好に行っていた人は勿論、テレビ観戦していた人でさえも、あまりの展開の激しさにきっとハラハラドキドキ、興奮のるつぼとなっていたのではないでしょうか。正直、あれほどエキサイティングな試合はそうはないと思いますね。石川遼、恐るべし!!!を通り越して、今や石川遼選手はゴルフ界の超スーパーヒーローであります。
 これまでも日本には飛ばす選手は何人もいましたが、ロングホールのセカンドをあれほど正確に打てる技術・精神力を持った選手はいなかったんじゃないでしょうか。石川遼選手のすごさは、なんといっても精神力の強さであり、人間の器の大きさというか持っている星の強さを感じます。

 石川遼という名前が世間に轟いたのは、2007年の5月に行われたマンシングウエアKSBカップの優勝からでありました。アマチュアの選手がプロのトーナメントに勝つ、しかも15歳の少年がです。もう、一大センセーショナルでした。が、私が「あっ、普通と違う」と感じ、驚いたのは、その15歳の少年のその後の受け答えの素晴らしさでありました。この選手の持つスター性を感じた最初でした。
 ゴルフは技術がなければ勿論ダメですが、それ以上に精神のコンセントレーションが大事な競技であります。我々でもそうですが、大概ミスになるのはどこか精神統一が出来ていない時がほとんどです。ちなみに私の場合は、なにかしらマイナスイメージを持った時に、途端にミスショットが誘発されます。
 きっと、石川遼選手は、ゴルフで一番必要とされる精神力が他の人よりはるかに長けているのだと思います。

 石川遼選手の今年の初優勝は、6月のミズノオープンでしたが、最終日のバック9の12番でなんとOB2発の9を打ちながらも優勝してしまう。アマチュアの倶楽部競技であるならこのようなことも可能かもしれないが、プロのトーナメントで、しかも最終日のバック9で9を打って勝った選手を私は知らない。石川遼選手の星の強さに驚いてしまいます。
 そして、この勝利で、石川遼選手は全英オープンへの出場権を得ます。そして、7月、あのタイガー・ウッズ選手と同組で廻るという舞台に立ちました。初日はあの世界のタイガーとの初対決を制し(別にマッチプレーをやっている訳ではないが)ます。結果として、両者予選落ちしましたけれども、普通なら有り得ないタイガーの予選落ちにビックリすると同時に、タイガーをも予選落ちに追い込んでしまう石川遼選手の持つ無限大の力を感じました。
 スペインのセルヒオ・ガルシアが神の子と例えられていましたが、本当の神の子は“石川遼”なんじゃないでしょうか。神の子はそうそう競り負けはしないものです。
 石川遼選手はその後3勝し、今年既に4勝していますが、石川遼選手を更なるステップに押し上げたのは8月の北の大地、小樽で熱戦が繰り広げられたサン・クロレラ・クラシックであります。この試合、最終日、最終組でのブレンダン・ジョーンズ選手との激闘が甦りますが、あの18番の石川遼選手のバーディトライ右カップからの入り方は、普通ではありえない入り方であったように私には思われた。私が石川遼を神の子と呼ぶ所以であります。多分、他の選手だったらきっとカップインしていなかったであろうと私は今でも思っています。
 その後、富士桜でのフジサンケイオープンを勝って、前記東海クラシックのあまりの凄さの優勝と都合4勝を飾っています。
 18歳にしてすでに通算勝ち星6勝。
 1勝目は決勝日36ホールプレーというグッドラックを活かし、2勝目はビーチバンカーからのウオーターショットで観客を湧かせ、前記のように3勝目はバック9で9を叩きながら、4勝目は距離の長いモンスターコース小樽でのB.Jとの息詰る死闘を演じながら最後は神様ラインを活かし、5勝目は独走態勢、そして6勝目が今回です。
 ほとんどの優勝において、見ているものを引き付ける不思議な魔力があると感じてしまうのは私だけでしょうか?

 そんなスター石川遼のプレー振りを見ていて、2001年以降、スコアアップに対してさほどの情熱がなくなっていた私でしたが、先日の東海クラシックを京カンサウナルームで見て以来、これからゴルフをもう一度一所懸命にやって、スコアアップを目指してみようかなぁと思い始めました。
 今日、今週の独りごとを書きながらも、もしかして、このようにやる気を持ち始めたのは私だけではないかもしれないと思い始めましたし、きっと巷でも私同様“よーし、道具を代えよう”“練習に行こうかな!”“ゴルフを再開してみようかな”となった人がいう人々が多くなっていると思われます。

 ダボやトリを打ってもくさらず、愚痴らず、今週からは打つ前には必ず良いイメージだけを持って前だけを見つめて行くゴルフに徹しようと思います。石川遼選手の持つ偉大な力にただただ驚きながら、ゴルフが上手くなりたい!と再び思い始めている前田信吾でした。

 以上、今週の独りごとと致します。