2009年07月17日

マッチプレーの面白さ


 先週末は、宮里藍選手が全米女子オープンにて大健闘され、自己ベスト順位でフィニッシュしました。
 また、昨日から始まった全英オープンでは、石川遼選手が同組となったタイガー・ウッズを3打リードするという大奮闘を見せて決勝ラウンド進出への期待が高まっています。また、久保谷健一選手も2位タイと上々の滑り出しです。
 しかし、世界ナンバーワンのタイガー・ウッズと石川遼選手とを同組にしてしまうんですから、テレビ朝日恐るべしであります。日本の企業もどうしてどうして、まだまだ力があるようです。
 しかし、タイガーとの直接対決で日本人選手が勝ったっていうのは、石川遼選手が初めてではないでしょうか。兎に角、石川遼選手がゴルフ業界にとってのスーパーヒーローであることだけは、間違いありません。

 さて、先週の独りごとはK.Tさんからの寄稿文を掲載させて頂きました。数名の方から、また、ゴルフを頑張ってみようかという気になったというお便りを頂きました。
 K.Tさんからの続報をご覧頂いた通り、我々にとっても残念なマッチプレーでの結果となってしまいましたが、この貴重な体験をバネとされ、K.Tさんのこれからのゴルフ人生にぜひ生かされんことを切に願っています。(花屋のオッチャンの大親友であらせられるまっちゃんはベスト8に進出、ガンバレ!)

 私は何度も弊社HP上で、ゴルフの最大の醍醐味はなんといってもマッチプレーであると書いてきました。
 そして、この感想は決して私だけのものではなく、実際にマッチプレーを体験された事のあるプレーヤーからも同様の意見を多数頂いております。
 ストロークプレーでは同伴競技者もさることながら、まずはコースとの戦いとなります。ですから、コースのパーおじさんといかに仲良くできるかが勝敗の分かれ目となります。しかし、マッチプレーではコースと戦うというよりも、目の前の対戦相手との1ホールずつの戦いとなり、最終的にはその対戦相手に勝つか負けるかしかありません。
 だから、相手がバーディ間違いなしといった場面では、そのホールで寸止めのパーを取ってもしょうがない訳ですから、外れた場合を想定しないで、強気で攻めていくことも時として必要になります。
 
 ご存知のとおり、マッチプレーは1対1で行いますので、テニスやバドミントン、卓球などと同じであります。テニスやバドミントンでは相手が取りにくいエリアにボールやシャトルを自分がいかに打ち分けられるかが勝敗を分けます。そうしなければ、すぐに相手にスマッシュを決められることになるでしょう。
 ゴルフでのマッチプレーも同様に、当方がミスをすれば相手には有利になるし、相手のミスは、当方に有利となります。つまりは、1打1打で全く戦況が変わってしまうのが、マッチプレーの面白さなのであります。
 例えば、ミドルホールでティーショットが当方フェアウェイ、相手は深いラフというシテュエーションの場合、俄然当方が有利となります。で、セカンドが相手ガードバンカーイン、当方10mに2オン。依然、当方有利です。が、3打目の相手のバンカーショットが30センチにピタリでOKとなると、今度は10mのパターを残している私にプレッシャーが掛かります。で、1mショート。一気に形勢は逆転となり、当方がこれを外せば負けとなります。
 そして、このような形でこのホールを落とした場合、当方の精神的ダメージは計り知れず、逆に相手方は精神的にかなり楽になってきます。更に、私の経験で申し上げるなら、この様な形でそのホールを落とす場合がかなりございます。そして、結果的にはそれを引きずって負けてしまう事が何故かよーくあります。
 マッチプレーでは、常に100パーセントのエネルギーが80%当方にあるときは相手にはエネルギーが20%しかない状態となり、当方のエネルギーが30%の時は相手に70%のエネルギーが備わっているとみて良いと思われます。
 ですから、自分のエネルギーを高め、しいては相手のエネルギーが弱まる状態を維持し続けた方がそのマッチの勝者となるでしょう。

 また、マッチの面白さは、ストロークプレーでは致命傷となる1ホールでの大叩きは、1ホールを落としたに過ぎず、後のホールをしっかり締める事が出来れば全く問題なしの点です。ですから、そんな時でも落ち込まず、頭を切り替えて戦えることもマッチプレーの大きな特色であります。
 例えば、競技会で最初のホールでOBを出して、9を打ったとします。かなりのダメージとなり、大概の方はここで今日は終わったなと思ってしまうかもしれません。
 ですが、マッチプレーでは『なに、18分の1を落としただけだ、次からのホールを頑張ろう!』と頭を切り替えて戦えます。こういう戦い方が出来るのもマッチプレーの魅力であります。
 その昔、私は、ドライバーの精度こそ低かったものの、アイアンの精度はそこそこあったのと、パターという武器がありました。だから、ドライバーの精度のなさからのビッグイニングホールは有ったけれども、逆に、バーディの数やパーの数もそこそこありましたので、マッチプレーに向いていたようでそこそこ戦えていました。が、今は、アイアンの精度とパターの確度がメタメタなので、パッとしない成績となっているようです。

 また、マッチプレーの場合、勝って自宅に帰る時、ご機嫌ご機嫌超ご機嫌となり、車の中は完全にお祭りモード、自宅では大ハシャギの完全ハイ状態となります。
 が、負けて帰る時、車の中はお通夜状態で、自宅ではまるで抜け殻状態になります。私の場合は、ストロークプレーにおいて、かなりショックなスコアになってもこのような状態までにはなりません。
 このような状態になるのもマッチプレーの特色です。

 しかしながら、この大興奮を味わえるマッチプレーの醍醐味を実際に味わったことのある方は、そう多くはおられません。
 アマチュアで一番大きなマッチプレーはというと、日本オープン出場者の上位32名に入ることでしょうか。ですが、これは超、超狭き門でありましょう。
 一番の近道は、どこかの倶楽部のメンバーになり、ボード競技の予選をクリアすることとなります。ですが、このボード競技でも全ての決勝競技でマッチプレーを採用してませんので、体験するにはなかなか狭き門になります。以前、このマッチプレーについてこの独りごとで書いていますので、興味のある方はご参照下さい(2005年5月13日号〜6月17日号)。
 
 先日、プレーに行った嵐山では、なんと64名が決勝に進出され、マッチプレーを楽しんでおられる様でした。理事長杯の決勝をマッチで行うにしても、理事長杯予選通過者は32名という倶楽部が多いですが、、、、。

 是非皆さん、この機会に、マッチプレーの醍醐味を味わえる倶楽部に入会を検討して見ませんか?更にゴルフの奥深さが分り、もっともっとゴルフが楽しくなるかもしれませんよ。

 以上、今週の独りごとでした。