2008年09月19日

不況の真っ只中というのにコレクターの血が騒ぎ出す

 金融界から衝撃が走り、一体この世の中はどうなっていくんだろうと不安を隠せない人々が多い中、日本ではトップが事実上不在となっている。誠に持って無責任極まりない。
 最近のニュースで感じることは、皆、とにかく無責任過ぎる。事故米の問題しかり、もっと自分の仕事にプライドを持ってやってくれよ!と声を大にして言いたい。
 ま、このような話をしたとて、自分にプラスになることは一つもないのでこの辺りでやめましょう。

 世の中が大変暗い中、弊社では幸い顧客の方に恵まれて、先週の独りごとや今週のよもやま話でご紹介したとおり、嬉しいメールを頂戴しました。
 有難いメールを頂戴しましたM.Hさん、S.Hさんに改めて御礼申し上げます。

 また、弊社HPの人気コーナーでもあります『芝先案内人のコース拝見』は先週の我孫子ゴルフ倶楽部で実に300回を数え、今週の千葉カン・梅郷コースで301回を迎えております。
 私は今週、この301回をずっと見返しておりました(丸一日つぶれます・笑)が、ゴルフ場を公平に寸評しながら自分の好みにも触れられており、芝先案内人さんのゴルフに対する情熱とゴルフ場の選定基準の確かさに改めて感じ入った次第でした。
 芝先案内人さん、改めて御礼を申し上げます、本当に有難うございます、そして、これからもゴルファーにゴルフ場の紹介を宜しくお願い致します。

 このコーナーで何度か触れていますが、評価というのは自身でするものではなく、第三者が行って初めて意味があるものとなります。
 ゴルフ場もしかりであります。
 ところが、ゴルフ場経営者の中には第三者からの評価を嫌い、他の秀でているゴルフ場と比べることなく、自分勝手にこれだけ素晴しいゴルフ場なのにどうして会員権相場が安くなっているんだ、或いはどうして来場者が少ないのだといった疑問をお持ちの方もおられます。
 私はこれから出てくるゴルフ場の経営者の方も指定業者制を取っておられる事から、素晴しいビジョンをお持ちの方とは推察していましたが上記の考え方を根底に持たれる経営者の方であろうと思っていました。

 私は今週カレドニアンで、富里とカレドニアンの両ゴルフ場を経営されておられる東京グリーン・早川治良会長と久し振りにお会いし、初めてじっくりとお話を聞く機会を得ました。早川会長は以前から大変コースメンテナンスに力を注がれておられ、コース美化特に芝管理に関しては素晴しい持論をお持ちの方です。
 そのような自信もあって、オープン時には洋芝をフェアウェイに用いて成功を収められたかに思われました。が、その後の日本の夏の気温が亜熱帯化地域の如く高くなったこともあり、フェアウェイが悲惨な状況に陥りました。しかしその後、2000年に芝を洋芝から高麗芝に代え、2002年以降にはカート道路付近までビッシリと生え揃うまでに芝付きは良くなり、プレーヤーに思わずウーンと唸らせる芝付きの良さとなりましたが、その芝の管理状況の良さは現在も尚続いています。

 管理にお金をかけているからなのかも知れませんが、メンバーのプレー代金の高さも千葉県ではカレドニアンはナンバー1ですし、富里はナンバー3というメンバーにとっては嬉しくない称号もあります。(2006年12月1日号参照)
 但し、ビジター料金も高いので、メンバーとビジター料金の差は激しいコースでもありますので、メンバーにとっては優越感もありますが。(2007年11月2日号参照)
 が、また同時にカレドニアンと富里は、他のコースに比べて競技開催数が大変多いという特色を持つゴルフ場でもありまして、マッチプレー開催数も大変多いことでも有名です。関東では、名門相模原と武蔵においてマッチプレーによる競技開催数の多さが見られますが、カレドニアン・富里も負けておりません。(2005年5月13日号〜6月17日号参照)
 以前にも書いておりますが、マッチプレーを多く行うとその日にマックスの人数を入れる事が出来ず、営業収支的には絶対にマイナスとなりますが、メンバーのクラブライフは間違いなく充実して参ります。よって、カレドニアンと富里はメンバーさんにとっては他にあまりないコースでもあるわけです。
 この観点から、私は東京グリーンの両コースには一目置いておりました。
 
 このコーナーでも一度は触れているはずですが、私は“メンバー制ゴルフ場経営者に相応しいであろう方”の持論を持っています。

 私の持論は
メンバーシップ制ゴルフ場の経営者はゴルフを物凄く好きな方でなければならず、そのゴルフ場をわが子のように愛す事が出来る方でなければならない。更に、スタッフやメンバーを同胞と慈しむ心を持てる方でなければならない。無論、数字に強く経営能力に長けている事は云うまでもないが、自分に厳しく他人に優しく、人の意見を良く聞きそれらを集約して良いと思われることを常に貪欲に取り入れて行く事が出来るワンマンな経営者
となります。

 私はこれまで何人ものゴルフ場経営者の方を見てきました。多くの経営者が預託金問題でゴルフ場経営者という椅子を失くされました。が、預託金問題を努力によりなんとか払拭し、今はその問題から開放されつつある経営者の方もおられます。が、そんな中、傍から見ていて??を感じる経営者の方も感じるようになりました。

 私は買うことのほうが圧倒的に多く、売却した会員権の総数は10コース以下であります。
 私の会員権売却理由としては、経営者に失望を感じたが最も多い理由であります。経営者にコースを良くしたいという情熱を感じられなくなった、経営者のプレー時における我儘な振る舞い、或いは自分にだけ都合の良いルール改正など大概の理由は経営者のメンバーを蔑ろにする立ち居振る舞いがほとんどの原因でありました。
 それだけ経営者の資質というのは大事であると私は考えております。

 今週、私は早川治良・東京グリーン会長と久し振りにお話を致しましたが、相変わらずのコースへの情熱を感じ、大変嬉しい思いを致しました。が、前記したとおり、かねてから私は東京グリーンさんのカレドニアンにおける指定業者制に疑問を持っていました。なにも、加賀屋ゴルフが指定業者になっていないからというさもしい理由からではありません。これだとイエスマンしか置かない経営者と誤解を与えてしまいますし、その方策ゆえにユーザーさんからの評価も低くなるからであります。
 しかしながら、昨日のお話の中で、今後は指定業者制を廃止する考えであるというお話を伺った時、早川会長は上記の私の持論のほとんどに当てはまる方ではないだろうかいう考えに変わって行きました。
 また、早川会長夫人の初枝さんとも初めてお話をする機会がございましたが、大変上品な方でゴルフ好きとお見受けし、趣味はやはりゴルフですか?と私が尋ねると「私の趣味は植物でして、言うならばコース内を綺麗にする植栽ですかね」とにこやかに仰られました。更に「大敵はツツジなどに絡まってくる烏瓜(カラスウリ)というツル科の植物で、これが厄介で、その為、烏瓜の根っこを球根ごと取り除く作業を自ら行っています」と続けられました。
 経営者の令夫人がコースを美化する植栽作業とはいえ、雑草を率先して根っこから取り除く作業をしている!その言葉を聞いた時、私はこのコースに未来はある!と感じました。
 そして、令夫人はこれから四季折々の花々をコースのあちらこちらに自然に咲くような環境作りに取り組んで見たいんです!と熱く語られました。

 東京グリーンの富里とカレドニアン、これから楽しみになりそうです。
 今週は、コレクター前田信吾の血が騒いできたコースが出て来た事に触れてみました。

 以上、今週の独りごとと致します。