2007年12月7日
2大外資の会員権相場の相違点
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 今年もあと1ヶ月を切りました。
 平成16年をピークに、年々ゴルフ会員権の損金処理の件数は減り、今年などは、ほとんどお客様からその話すら聞くことはなくなっています。ですから、11月、12月は会員権業者が忙しくなるというのは完全に過去の話になりました。
 しかし、売り手さんからの依頼はめっきり減ってきましたが、買い手は値ごろ感からか増え始めています。真剣に購入を考えているなら、静かな今がチャンスだと思うのですが、、、。

 さて、予定より1週間遅れてしまいましたが、今週は2大外資の現在の相場について書いてみようと思います。
 ともに勢力を大きく伸ばし、全国に100コース以上を保有するPGMとアコーディアではありますが、現在の株価において、両社にそう大きな違いは見られません。しかしながら、会員権相場に目を移して見てみますと、関東地区においては、はっきりと両者に違いが見られます。
 では早速、関東の県別に調査結果(12月7日現在の相場)をまとめて見ましょう。

 東京都には両陣営共にコースを所有しておりません。
PGM アコーディア
【神奈川県】   
東名厚木 15万円 大厚木 15万円
秦野 5万円    
平 均 10万円 平 均 15万円
【埼玉県】   
飯能くすの樹 105万円 寄居 50万円
富貴 95万円 ノーザン錦 20万円
越谷 75万円 彩の森 20万円
川越グリーン 60万円 玉川 20万円
岡部チサン 15万円 こだま神川 3万円
平 均 70万円 平 均 23万円
【千葉県】   
60万円 習志野 110万円
長太郎 55万円 花生 35万円
クリアビュー 25万円 佐原 20万円
    房州 15万円
    東京湾 2万円
    成田東 2万円
    千葉桜の里 2万円
平 均 47万円 平 均 26万円
【茨城県】   
美浦 220万円 霞台 60万円
阿見 200万円 セントラル(付) 45万円
インペリアル 80万円 セントラル 20万円
セゴビア 70万円 水府 5万円
千代田 20万円 土浦 2万円
グランドスラム 15万円 水戸 2万円
CCレイクス 10万円    
扶桑 2万円    
玉造 2万円    
平 均 69万円 平 均 22万円
【栃木県】   
プレステージ 130万円 双園GC 10万円
ピートダイ 20万円 大平台 5万円
大日向 5万円 東那須 5万円
千成 2万円 関東国際 5万円
皐月(鹿沼) 2万円    
皐月(佐野) 2万円    
平 均 27万円 平 均 6万円
【群馬県】   
富岡CC 40万円 緑野 35万円
    ツインレイクス 25万円
平 均 40万円 平 均 30万円
 
PGM アコーディア
関東平均価格 51万円 関東平均価格 21万円
 となっています。
 
 ご覧の通り、関東のPGM26銘柄の平均は51万円で、関東のアコーディア25銘柄の平均は21万円という調査結果が出ました。(ちなみにオークヒルズ・グレンオークス・南総などはアコーディアの運営ですが、上記のコースとは一線を画している為、今回のアコーディア25銘柄には入れておりません)
 また、10万円以下の銘柄は、PGMでは7銘柄あり27%でありますが、アコーディアでは10銘柄で40%となっています。

 どうしてこんなに違いが出るのでしょうか?アコーデイアの方がアクセスが極端に悪いからでしょうか?ただ、地域別に比較して見ても、私にはそう差が出るようには見えないのですが、、、。
 年会費についても両社にそう大きな差はありません。アコーディアに一部?(2005年11月25日号参照)と思えるコースはありますが。
 では、コースレイアウトに大きな違いがあるのでしょうか?
 アコーディアは習志野やセントラルというこれまでにジャパンオープンの開催開場にもなっているコースを持っていますが、PGMはジャパンオープンの舞台となったコースを持っていません。ですから、ハード的に比較すると、アコーディアが上であると云えるかもしれません。
 それなのに、ウーン、どうしてなのでしょうかねー?

 会員権相場は売る方が減り、買う方が増えれば相場は上がります。逆に、売る方が増えて、買う方が減れば相場は弱くなります。

 この状況を踏まえて現時点での総論を申し上げるなら、両陣営を比べた時、メンバーの自分のコースに対する満足度がPGMの方が高いのでありましょう。だから、相場にはっきりと違いが出ていると云えます。
 私が感じるに、PGMの場合はコース毎に、入会から退会の問い合わせを含め、何から何までマネージメントを受け持つ為、各ゴルフ場毎にそれぞれの顔があります。対してアコーディアは一極集中型のために、ゴルフ場毎の色が感じられないように私には映ります。
 だからでしょうか、PGM入会者の場合は、例えば京カンに入るとか富貴に入るとかその入会希望のコースに所属したいという雰囲気が私にはよく伝わってくるのですが、アコーディア入会者の場合は、それぞれのコースに入るというよりアコーディアのコースに所属するという意味合いのようなものを入会者から私は感じる時もあります。
 ですからブランド力としては、アコーディアに軍配は上がると思いますが、ゴルフ場個々の力としてはPGMに軍配が上がると思われ、そういう観点から会員権相場に違いが出ているのではないかと私は推察致します。
 但し、これはあくまで現時点の結果であり、これからアコーディアがメンバーの満足度を高める事が出来れば逆転することもあり得るはずです。

 会員権購入者はあくまでプレーする為に会員権を購入します。その為、数年前に比べ、各コースのメンバー稼働率は上昇しています。プレー代金が上がろうとしている中、今後益々、メンバー稼働率は上がると思われます。
 今や情報化時代、そのコースでのメンバーとしての居心地などに変化が起きれば、瞬く間にその情報はプレーヤーに発信され、その会員権は変動します。もし、メンバーにとって居心地が悪くなれば退会希望者は増え、入会希望者は減ります。すると、相場は下がり、その結果、名変料収益にも影響は出て来るように思われます。

 私ごときが何をや況やと思われるでしょうが、ゴルフ大好き・会員権大好き人間の私としては、両陣営にはこれからも競い合いながら、コース整備は勿論のこと、メンバーとビジターの違いを鮮明にされてメンバー満足度を高めて頂き、メンバーが友人知人に対して『満足度が非常に高いコースだからこの際入会したら』と堂々と言える、メンバーのホスピタリティー重視のゴルフ場運営をお願い申し上げ、今週の独りごととさせて頂きます。

                     お詫び
昨晩、加賀屋ゴルフのHP上にある金乃台カントリークラブの情報に、一部他クラブの情報が誤まって掲載されている事に気が付きました。金乃台カントリークラブの関係者の皆様には多大なご迷惑をお掛けしてしまい、誠に申し訳ございませんでした。お詫び申し上げます。また、平素より弊社HPをご覧頂いております皆様に対しても正確な情報を提供できなかった事、重ねてお詫び申し上げます。
この件をご指摘頂いたT様に感謝申し上げるとともに、これからはこのような誤まった情報提供をしないようにスタッフ一同気を付けて参る所存でございますので、何卒、宜しくお願い申し上げます。
 

株式会社 加賀屋ゴルフ
代表取締役 前田信吾