2007年3月2日
管財人主催会員説明会(東京国際)に出席して
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 とうとう東京には雪が降らず3月に入った。とてつもない暖冬だったと言えるでしょう。

 ゴルフ場業界にも景気の回復による影響が出始めています。あるゴルフ場支配人から聞いたお話ですが例えば、例年のこの時期には北海道から大勢のプレーヤーが入っていたようでしたが、今年はそのプレーヤーの方々は沖縄に行かれた方が多く、そのゴルフ場にあまり来場されなかったようでした。どうせお金をかけてツアーに行くのなら、少しお金が掛かっても関東より南国の沖縄だとなったのでしょうね。

 また、同じエリアで同格と思われるゴルフ場でもお客様の入りに違いが出始めています。例えば、同じ土曜日の○月○日、Aというゴルフ場は満杯だというのに、Bというゴルフ場は随分と余裕があるというふうにです。メンバー数もプレー料金もほぼ同じである両コースのどこに違いがあるのでしょうか?
 私が感じる違いは2つです。一つは、メンバーの当該コースに対する思い入れの高低、そしてもう一つはスタッフのお客様に対するもてなす心の高低だと思います。
 景気が良くなってくれば、今以上に便の良いゴルフ場にはどんどん人は入ってくるでしょうが、これだけ情報化時代が進むと同じエリアでも集客の良いゴルフ場とそうでないゴルフ場の色分けが益々はっきりし出すと私は見ております。

 会員権市況に相変わらず動きはない。先週、車輪は動き出したようだとこのコーナーでも述べたのだが、世界同時株安の影響かまた動きを止めてしまったようだ。かといって下にぶれる様子もなさそう。

 さて、今週27日(火曜日)、東京国際の今度は管財人説明会に出席した。
 虎ノ門説明会と打って変わって大盛況の入りである。会員にとっては、管財人案を支持したいという意気込みが感じられた。

 10時5分、定刻から5分遅れ、説明会は始まった。
 まずは、管財人及び管財人代理人による更正計画案の説明が1時間あった。
 私が注目したのは二点だった。一つは、10年後に社債の償還期限が来るが、6年目以降10年目までの間に、中間法人と支援企業とで話し合いを持ち、協議していくという点。
 そして、もう一つは、この更正計画案は東京国際と桜の別々のゴルフ場を一つのゴルフ場のように見立て更正していく計画なのだが、認可決定後は二つを独立したゴルフ場にし、支援企業に対する償還においても、もし一方のゴルフ場の採算性が悪くなっても、もう一方の方は連帯責任がないという話の二点だった。
 一点目については会員にとってはメリットのある話だと思うが、私にはちょっと玉虫過ぎやしないかと思えてならない。また二点目であるが、今回、認可決定まではこの2コースを同一と見なすのだが、決定後には東京国際と桜とを分離させるようである。じゃ、今回どうして認可決定する上において、この2コースを同じ土俵に乗せるのだろうとの疑問が残った(勿論、管財人としては色々な諸事情がおありだったのだろうが)。

 その後質問タイムが1時間設けられた。

 活発に映ったが、大部分は管財人案及び管財人を褒め称えるものが多く、それに答える管財人が皆さんで頑張りましょうというスタイルで、とても質疑応答とは言えないものが多かった。
 唯一、管財人の所へ何度か足を運んだというお一人だけが、「弁済金が少ない(額面が低い為)私などは、実質のプレー権を得るには、事実上、結構な持ち出しになってしまう。もう少し何とかならなかったのでしょうか?」と意見を述べられたが、管財人は激高しながら自分の更正案の正当性を主張する。するとそこで開場からワッと拍手。

 今回の説明会を見る限り、開場にお見えの東京国際の主だったメンバーさんの大部分は、管財人案に賛成であると映った。
 資金をメンバーが出資してのメンバーのメンバーによるメンバーの為のゴルフ場が出来るというのは私も大賛成である。
 中間法人を作って、間接株主制度のゴルフ場を立ち上げようというスローガンは素晴しいと思うし、イチゴルファーとして応援したい。

 が、そのためにはカリスマ的なメンバーが絶対必要なのである。他のコースで、中間法人を立ち上げ、間接株主会員制コースの成功例があるが、やはりその時は強力なリーダーシップの取れるカリスマ的なメンバーさんがおられた。
 
 両陣営の説明会に出席して感じたことは、より高いクラブライフを望まれるなら出資し管財人案を支持されるのがよかろうし、これまで通りで構わない、分り易くてよりスッキリした再建を望まれるなら虎ノ門案を支持されるのがよろしいのではないでしょうか。
 まあ、預託金返還請求権以外の一般更正債権者は普通に考えれば、弁済率の高い虎ノ門案を支持するでしょう。

 いずれにしても3月末、裁判所は更正計画案のいずれかに決定を下します。

 先週、今週にわたって、今注目を集めている東京国際・桜、両コースに対する私的レポートを行ってみました。

 以上、今週の独りごとでした。