2007年1月26日
昨今のゴルフ場情勢と会員権相場動向
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 今週に入ってもゴルフ会員権に大きな動きは見られず、昨年夏からの続いているスタンスに変化はなく、会員権安定の状態は続いています。

 皆さんもご存知のように、会員権は土地や株に比べて、昭和の終わりから平成初期にかけてのいわゆるバブル時期に異様なまでの値上がりを見せ、また、10数年かけて異様なまでの値下がりを演じました。
 会員権のプライスリーダーである小金井カントリーの会員権価格は、他の会員権が夏以降に調整下落を見せた中、昨年1年間はずっと下落することはなく昨年1月の5200万円から上昇を見せ、現在の相場水準は9700万円であります。なんと1年間で約4500万円の値上がりです。銀行預金に例えれば、実に年利率80%の高利回りとなりました。が、私は、これからはこの小金井の上昇も他のコース同様に安定期に入り、小幅の上げ下げを繰り返していくのではないかと見ています。なぜなら、私は会員権はようやく長いスパンのアップダウン時期を終了し、本来の正常価格に戻ったと思うからであります。
 過去5年間、ゴルフが大好きで、弊社でも会員権をどんどん購入するいわゆるコレクターの方々(弊社にとっては上客の方)からの購入依頼が多くございましたが、それらの方々からの依頼が春以降めっきり減ったことがそれを物語っていると思います。
 コレクターの皆様は会員権の動乱の時代(とにかく他の商品に比べて安すぎ)は終わったと見ているのではないでしょうか。

 預託金問題を抱えたゴルフ場の多くがすでに破綻し、預託金という負の遺産がゴルフ場から消し飛んで行きました。多くのメンバーさんが預託したお金は不幸にも泡となってしまいましたが、破綻により預託金という債務はなくなり、収支は安定し、また、新しくスポンサーとなった企業の投下資金でゴルフ場の整備も充分なされ、ハード面においては見違えるように変貌を遂げたゴルフ場も多くございます。
 おそらくこれから、現時点において破綻していないゴルフ場の最終章となるであろう破綻があって、それが終わった時、ゴルフ場は新時代に突入して行くでしょう。

 ところで、昨年1年間で多くのゴルフ場の相場が急騰しましたが、それに呼応するように年会費や名変料を上げるコース(特に名門と言われているコース)が続出してきました。

 調べによると、一番最初に年会費を増額したコースは厚木国際で、2005年4月にこれまで無料だった年会費が5万円(税別)になりました。そして、藤ケ谷が8月に倍増の7万円(税別)となりました。2006年に入るとそのコースは一気に増え小金井が15万円→20万円(税別)となり、レイクウッド、平塚富士見、葛城、船橋と多くなってきました。(名門コース以外にも多くあり)

 名変料もまずは2006年4月から戸塚が150万円→300万円(税別)、同じく4月からレイクウッドが100万円→200万円(税別)、平塚富士見が140万円→170万円(税別)になり、8月には相模原が200万円→300万円(税別)、2007年1月からは狭山が100万円→200万円(税別)、武蔵が100万円→200万円(税別)、龍ヶ崎が150万円→200万円にそれぞれアップしました。

 どうしてこのように値上げをするのでしょうか?

 相場が大きくジャンプアップした今ならメンバーさんからのクレームも少ないこの時期にキャッシュフローを作っておいて、ハウス改修等の施設増強費に充当したいが為でしょうか?それとも単純に収支状況が良くないからでしょうか?
 昨年などはどのコースにもお客様が戻って来ていますと聞いているので、収支うんぬんではない気がします。名門コースは開場時期も古く、確かにハウスの老朽化が目立つコースが多いのはわかりますので、結局はやはり改修等が必要となるから今の時期にキャッシュフローを作っておきたいということなのでしょう。
 名門コースには素晴らしい歴史と伝統があります。これをしっかり受け継いで守って行くことが一番大事でしょう。しかし、生意気を言わせて頂ければ、メンバーの負担を重くするだけではいけないのではないでしょうか。私は、倶楽部の合理化を図り、その倶楽部の歴史と伝統を守っていける若くて元気のあるゴルファーに一緒に盛り上げて行こうよと更に門戸を開いて、その時代との融合を図っていく事も重要な気が致します。
 あそこも会費を上げたからこちらもという右へ習え的に、また、ここは俺たちのフィールドだ、新しい人が無理して入らなくてもという風にどうも門戸を狭めているように映って見えるのは私だけでしょうか。
 いずれにしてもこれらの値上げは、これからの入会希望者にとって朗報とは言えませんね。 

 さて、これから会員権を購入しようという方にアドバイスするなら、会員権はこれから暫くは安定した値動きを見せると思いますので、自分のライフスタイルに合ったコース選びをじっくりとされることをお奨めします。
 予算と場所、レイアウトは勿論ですが、その他諸々のことを考慮し、自分が入会した後のクラブライフを思い描いた時、自分のイメージとマッチしているコースかを特に考えてチョイスするべきです。
 また、その際、その事を一緒になって考えてくれる会員権業者を選ぶことも大切かと思われます。ユーザーにとっての大事なのは、金額もさることながらオファーした仕事をしっかりと完遂してくれるかどうかでしょう。会員権を買うのは、どっちの店が安いかなーといったような電化製品を買うのとはちょっと色合いが違うと私は思っています。

 大袈裟に言うと、入会者はこれから先のゴルフ人生をその選んだコースで過ごすわけです。快適に思う人もいらっしゃるでしょう。また、あーあと思う人もいるでしょう。
 私どもは、何年か経って、皆さんがあー本当、このゴルフ場に入会して良かったと思えるようなコース選びのお手伝い、そしてあの時、加賀屋ゴルフに頼んで良かったと思われるような仕事をこれからもして行きたいと思っています。
 そして、その為に私は出来る限り多くのお客様と接し、そのお客様との会話の中から入会者が更にクラブライフをエンジョイ出来る為の企画・立案を見つけて、実際に実行して行きたいと思います。

 以上、今週の独りごとでした。