2006年12月15日
今年一年の会員権回想

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 12月半ばに差しかかろうとしていますが、例年の繁忙は今年は見られません。会員権で損金処理を致そうという方は、完全に消え去ったようです。
 今年皆様にお届けする独りごとは、今週を含め、あと2回となりました。そこで、今週は、今年一年の回想をしてみたいと思います。

 思い起こせば昨年末は、眠りに眠っていた会員権がとうとう目覚め、急激に反騰を始めた瞬間でありました。特にビックリしたのは、鶴舞の動きでした。11月末から12月初旬にかけて190万円前後で推移していたものが、年末には2割上昇、更に年が変わっても急上昇は止まらず、あっという間に300万円を越えて行きました。それから暫くして、ほとんどのコースが5〜6月頃をピークに倍近くの値段に急上昇したのです。
 このコーナーで、私は会員権は上がり出したら速いですよと何度も書いてきましたが、実に2001年から4年かけて徐々に下がっていった価格が、わずか3、4ヶ月で再び2001年の価格に戻った訳です。

 そんな折、私は、会員権は私の骨折と共に(笑)夏はお休みし秋口から再び始動を開始するでしょう、とこのコーナーで書きましたが、秋に入ってもまったく動く兆しは見られず(懺悔)じまいでした。また、商いも薄商いの中推移して行きます。
 当然、価格はジリッジリッと下落を見せます。そして、大体の銘柄が1割ほど下落したところで価格が安定し、ほとんどの会員権が一定の価格幅のなかで成約して行きました。動きが荒いと言われる会員権市場では珍しい現象と思われます。例を挙げれば、京カントリーなどは弊社実績では十数件の商い件数をこなしながら、実に2ヶ月もの間ずっと同一価格80万円での成約でありました。

 冒頭でも述べましたが、会員権を損金処理するので秋口以降は価格が下がるとか、11,12月は我々会員権業者が忙しくなるとかいう話はすでに過去の話であり、今回、会員権相場が1割程度下落したのも全く違う見地からだと思われます。年末から春先にかけて、あれだけ購入者が一気に増えれば、一服があって当然で、1割ほどの下落から横ばいが続いているのは、会員権においては、基本的に地合いが間違いなく強いことを物語っていると思われます。


 ここで、各価格帯の代表ゴルフ場の昨年末からの動きを検証してみましょう。

コース 昨年末 高値 12月現在
超高額グループ
小金井 5300万 6600万(6月) 9500万
東京よみうり 3800万 4100万(2月) 3700万
よみうり 3600万 5780万(6月) 7200万
戸塚 3200万 4380万(4月) 3830万
鷹之台 3000万 3600万(6月) 3480万
相模原 2180万 3750万(6月) 2950万
高額グループ
大利根 1430万 2230万(6月) 2030万
武蔵 1500万 2370万(5月) 1690万
平塚富士見 1010万 1570万(6月) 1350万
狭山 950万 1470万(8月) 1260万
袖ケ浦 920万 1250万(5月) 1110万
千葉カン 750万 1100万(5月) 970万
中堅グループ
高坂 470万 580万(5月) 500万
佐倉 420万 580万(7月) 530万
総武 410万 590万(6月) 510万
富士小山 400万 670万(8月) 560万
取手国際 400万 720万(10月) 680万
高麗川 360万 510万(5月) 430万
レインボー 320万 580万(6月) 520万
江戸崎 230万 340万(5月) 310万
鶴舞 210万 375万(5月) 360万
平川 210万 400万(6月) 380万
鎌ケ谷 200万 360万(6月) 400万
オークビレッジ 200万 225万(6月) 270万
低額人気グループ
津久井湖 80万 140万(6月) 100万
富貴 80万 130万(2月) 100万
プレステージ 70万 170万(8月) 130万
サンヒルズ 70万 80万(6月) 100万
富士OGM市原 50万 60万(6月) 160万
かさまフォレスト 35万 110万(10月) 100万
セゴビア 40万 110万(5月) 90万
45万 90万(6月) 90万
セベバレステロス 55万 120万(8月) 100万
武蔵の杜 20万 120万(10月) 100万

という動きを示しました。
 高額案件については、昨年末以前に大底を打ち、すでに上昇しておりましたので、価格は倍にはなっていません。が、中堅コースから低額人気コースに至りましては、倍以上になったコースもございます。また、矢印を引っ張ったコースは、今年は一度も下落することなくずっと上昇したコースであります。
 その中で、会員権の王様である小金井やよみうりが今年一度も下がらず、安定した動きの中で上昇し続けているのは、我々会員権業者としても喜ばしい話であります。
 今年大幅に上昇した会員権でしたが、ずっと上昇し続けたのは関東地区で言うなら上記に矢印をつけたたった6コースだけです。その中では、今年の独りごとで何度も取り上げてきた富士OGM市原は、同一エリアゴルフ場と総合評価対比した場合にまだ割安感があるように感じます。このコースは、来年3月になっても強含みで推移するようなら、低額コースの域から完全に中堅コース入りとなり得るでしょう。

 さあ、いよいよ今年も残すところあと16日です。残り2週間強を仕事に、ゴルフに、忘年会に頑張りましょう。私も明日は久し振りにゴルフをお休みし、健吾と二人きりで思い切り羽を伸ばそうと思います。


 以上、今週の独りごとでした。