2005年10月28日
前田信吾の悲痛な叫び
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 10月も残すところあと数日となりました。
 会員権の動きとしては、今年の4月から7月まで続いた薄商い状況を一新し、動きがにわかに活発になってきた模様です。
 弊社のここ一月間の成約状況を分析しますと、弊社でのお取り扱い件数は約70件あるのがわかりますが、京カントリーの成約が8件そしてカナリヤガーデンの成約が6件と突出しているのがわかります。これらからは、弊社における現在の購買層がどのあたりのコースに目をつけているかがわかります。
 また、成約価格においても1万円以下の成約件数は4件となっており、昨年、一昨年に比べ格段の違い(少なさ)が見受けられます。(2005.8.26号でも触れました)
 私はこのまま底辺の会員権の底上げがされれば良いなあと思っております。

 さてここに来て、名変料を下げるコースが増えてきました。以前、会員権の動きを追うなら太平洋を見よと云われた太平洋クラブがそのひとつです。ついに名変預託金の300万円を廃止致しました。発表前の弊社での直近成約が320万円でしたが、発表されるやいなや売り手は一斉に市場から姿を消し、ついに出てきた指値が550万円でした。しかし、その金額で購入される方は見当たらず、売り手も状況を見ながら徐々に指値を下げてきました。そしてついに廃止後ついた初値成約金額は380万円でありました。私が思うにこれからは430万円という金額がひとつの攻防ラインになるのではないか?と見ています。何故430万円と算出したかと申しますと、太平洋の大部分の証券額面がこの金額(430万円)だからであります。太平洋は償還にも応じてくれているようですし、ですからこの金額を下回る金額で約定できるなら買っても良いと言う算段になる訳です(当然売り手は手取り430万円を希望する)。来年、もし本当に損益通算が認められなくなればこの金額以下で売り物は市場には出てこないと思われます。
 そして今度は、埼玉の鳩山カントリーが名変料の大幅減額に踏み切りました。200万円から80万円に下げました。破綻した時には、これで鳩山の名変料も下がるだろうとゴルファーの大部分が予想したのではなかったでしょうか。勿論、私もその中の一人でした。
 言わずもがな、鳩山は埼玉県No.1のコースレート73.1を持っているチャンピオンコースです。(2004.6.25号参照)距離は7,115yあり、グリーンの難易度もなかなかのコースです。
 その鳩山が120万円もの減額に踏み切ったことにより、相場は一気に上昇するでありましょう。これにより、何といっても破綻したことにより深い傷を負ったメンバーさんにとっては、相場の上昇は朗報になります。スタッフの方々のモチベーションも無論高まり、活気のあるクラブに益々なるのではないかと見ております。
 それに比べ、トホホの話になりますが、私が研修会に唯一入っている千葉県の房総カントリーの嘆かわしさ。バブル崩壊前には、予約の際もメンバーが何名ですか?と聞かれ3名以上の場合は直前でも楽に予約が取れ、食事も大変美味しく、メンテナンスも抜群だったあの房総がこの相場になっています。私は『弊社社長のメンバーコース』にも常々入れたいと思っているのですが、今のこの価格と名変料では恥ずかしくて登場させられないのです。以前富士カントリーグループで破綻してコース名が変わった大多喜城ゴルフ倶楽部が、名変料を30万円に改定しきちんとした相場がついているのとは対照的であります。
 メンバーさんの人柄も良く、地元に非常に評判の良い房総カントリーの再起のためには、絶対に名変料の大幅減額が必要です。これまで私が随分とこの事を申し上げてもダメでした。このコーナーをご覧になられているメンバーの方々がおられるならば、皆さん、ぜひ声を大にして、『房総を立ち直らせるために、ぜひとも名変料を下げてくれ』とコースに行ったら陳情してください。
 私は、この昔からなじみのある房総を手放すつもりは毛頭ありませんが、この価格ではメンバーさんはコースに愛情が芽生えません。
 段々、足は遠のき、やがて行かなくなる、売るに売れない、買う人はいなくなる、年会費は払わなくなる、コースに入ってくるお金は少なくなる、悪循環の繰り返しになります。
 しかし、これを是正したなら、
 価格が上がる、注目される、入会諸費用が安くなり購入者が増える、行かない方が売却できる、それを買った人たちはコースに行くので年会費を払う、相場が上がることで入会者は仲間を増やし易くなる、コースに愛着が生まれコースに通い出す、コースにお金は入ってくる、このようなシュミレーションが成り立つと思います。
 もし、房総がこの処置(名変料20万円ほどに減額)を採っても再起できないなら、その実力しかないコースなんだと思うしかありませんが、少なくとも私は、房総は本来は実力を兼ね備えた各々3コースとも違った顔を持つ美しい千葉県一の54ホールメンバーコースだと心から思っております。
 それゆえ、ここ2年の房総が歯痒いのです。ぜひともメンバーさん、この事宜しくお願い申し上げます。

 以上、今週の独りごとでした。