2005年10月21日
韓国のゴルフ会員権事情
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 最近の成約物件や成約価格を眺めておりますと昨年と大きく違う点があることに気がつきます。
 昨年のこの時期の成約件数は今年よりも断然多かったのですが、去年と今年とでは成約物件や成約価格が全く違っております。つまり昨年は、5万円以下の成約物件と成約価格が大変多かったのですが、今年に至っては、5万円以下の物件が少なくなり成約価格のコース会員権単価が上昇しています。つまり、昨年に比べ成約物件も価格の高いコースや中堅優良コースが成約しているのです。
 更に今年の傾向としては、損益通算を考えている売り手様がいても手数料の持ち出しをしてまで売却したいという意思の方はめっきり減りました。そのような観点から成約価格もある程度の水準になるものと推察されます。来年以降はおそらく10万円以下の会員権はほとんどなくなる気がします。(名変料と相場が無茶苦茶アンバランスなものは除く)

 さて、話はガラリと変わり今週は、隣国韓国のゴルフ会員権について述べてみましょう。
 皆さんは韓国の会員権がいったい幾等ぐらいしているかをご存知ですか?
 韓国の会員権で、現在最も安いものは300万円ほどだそうです。そして最も高いものは約8000万円だそうです。そう、日本一と云われている小金井を上回っているのです。そして韓国のブルジョア階級のゴルファーは韓国のみならず、タイやフィリピンの会員権を多数お持ちになっているそうです。そして、今、何処に目をつけているかと申しますと日本だそうです。
 たしかに現在韓国企業のスポンサーが日本の破綻したゴルフ場のスポンサーになられたコースが関東にもいくつもございます。ゴルフ場とまではいかなくても会員権を欲しいという方々が多くおられても不思議はありません。
 わずか10年前までは韓国の会員権は日本より数段低い価格で推移していたようです。現在の日本のゴルフ会員権は、中堅どころでさえも韓国の最安値の会員権より安いわけですから、魅力に映るのでしょう。また、韓国の方にとって日本のゴルフ会員権(タイやフィリピンと日本は格が違うらしい)を持つというのは充分ステータスになるらしいのです。私は個人的にはタイのゴルフ場の良さ(一種のゴルフ天国)をわかっているので、その心理はよくはわからないのですが。
 韓国政府は日本のバブル景気の後の無残さを良く理解しているので、日本と同じテツは踏まないようにしているのか下落は今のところないそうです。なんといっても韓国と日本ではゴルフ場の数が違いますものね。それゆえスタートが韓国では取り難いから日本に来てゴルフを楽しみたいということになるのでしょう。日本国籍以外の方の入会は現在も厳しい環境下にありますが、これから韓国人の日本におけるプレーヤーの数は益々増加の傾向にあると云えるでしょう。

 会員権の展望としましては、これからの景気にもよりますが、会員権を望まれる方にとっては今年が本当のラストチャンスのような気がします。本当はもっと声を大にして言いたいのですが、昨年もそれを言い続けてきましたので、今年は声を小にして申し上げておきます。

 以上、今週の独りごとでした。