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第2話

ピッチングウエッジを手にした花屋のオッチャン。
しかし、大人用のクラブのために長さが合わない。
短く持って素振りをするも、何処かぎこちない。140cmそこそこの身長に大人用のクラブは長過ぎる。これは困った?そこで父親に相談すると
「シャフトを切って使えばいい」と言われた。しかし小学生には何処をどのようにしたらシャフトが切れるのか?見当もつかず。父に任せるしかなかった。

日曜大工センターで、紙やすり・鉄のこぎりを買い、ゴルフショップでグリップ・両面テープ・オイルを買い作業開始である。オッチャンは観ているだけでしたがものの1時間もするとジャストサイズのクラブが出来上がった。
これでゴルフが出来る。待ちに待ったゴルフが出来る!!嬉しい〜!!

オッチャンの実家は、東京都府中市。刑務所の近くで、花屋を営んでいる。(ちなみに今でも元気に営業していますのでお近くにお越しの際はご利用くださいませ)
その昔は、手広く商売をしていた関係で、葬儀屋さんの社長さんや石材屋さんの社長さんなど、ゴルフ好きの方がよくお店にみえた。今も昔もゴルフ談議に変化はない!!

その中の一人に、アマチュアながらダンロップからボールを支給されている方がいた。
ボールにはその人の名前が入っていて子供ながらに驚いた記憶がある。聞き覚えではHCが4、5と言っていたような気がしますが、HCの4、5がどのくらい凄いのは知る由もなく、ゴルフの上手いおじさんとしか見えない。
「オッチャン〜ゴルフ始めたんだって〜俺が球やるから〜」と言われ、車のトランクへ行くと、バケツ一杯にロストボールをくれた。「全部いいんですか?」
「もちろんだょ!!その代わり10分だけ肩もみしてくれ〜」
お安い御用とばかりに、15分!!念入りに肩もみをし、バケツ一杯のロストボールを手にする事が出来た。いよいよだ!!

商売をやっている為に、駐車場は割と広い。軽トラック数台やトラックなど7、8台の駐車スペースがあり、出入りも激しい。学校から帰り、駐車場に車が止まってないと、クラブとボールを持ちだし、アプローチの練習を始める。植木鉢の手ごろな奴をカップに見立て、短い距離ではあるが、アプローチの練習をしていたが???
土と砂・小石が入り混じるいわいる砂利だ。小学生の素人には上手く打てる訳でもなく、トップやダフリ空振りなど、とても練習とは言えないが、日が暮れるまでゴルフ遊びをしていた思い出が残っている。

そうそう、もう一人忘れてはいけない特別な存在の方がいました。
花屋の従業員で、たむちゃん!!年の離れた兄貴みたいな存在です。年は30過ぎの独身さんで、仕事も遊びも一生懸命。そんなたむちゃんは、オッチャンがゴルフへのめり込む仕掛け人とも言うべき人です。

仕事が終わると、練習場やショートコース・時にはバッティングセンター・ゲームセンターと、忙しい親に代わりいろんな場所に連れて行ってもらいました。
その中でも、1983年の西武球場で行われた日本シリーズは今でも鮮明に記憶に残っています。原のホームランに西本の完封勝利!!ライトスタンドの奥の席でしたが大好きな篠塚や角の姿を一目見たくて、3塁ベンチの近くまで行ったのを覚えています。
ふでばこ・下敷き・鉛筆と巨人の選手の写真や背番号入りのグッツを買いあさり翌日の学校に持っていき、友達に自慢していましたね〜!!

我が息子、長男も4年生でその当時の私と同じくらいの年齢です。同じように坂本の鉛筆や阿部の下敷き、ふでばこ、こそないものの、高橋慶伸のTシャツにオレンジ色のタオルをぐるぐる回しながら優勝決定の試合をテレビ画面を食い入るように見ていました。
DNAだな〜!!長男も次男も大大大のジャイアンツファンである。もちろん私も生まれた時から死ぬまで・・・・(たぶん)監督が女性問題で叩かれても、キャプテンが宅配業者を装って、グラビアアイドル宅に行っても、アメリカに行ったゴジラがそのまま引退しても当分、G党をやめるつもりはありませんね〜!!